出版社内容情報
素性をいつわった少女ベリーヌが、財産家であり、冷徹で孤独な祖父ヴェルフランの愛を勝ちえるまでを、近代化の進む紡績工場を舞台に描く。 小学校高学年から
内容説明
フランス人を父に、インド人を母に持つ少女ペリーヌは、父母亡きあと、父の故郷マロクールで、素姓をいつわり、名前もオーレリーと変えて、祖父のヴィルフラン氏の工場で通訳としてはたらくようになる。マロクールの村を支える紡績工場の経営者、ヴュルフラン氏はその莫大な財産と冷徹さゆえに孤独だった。そして、勘当した肉親と気づかぬまま、ペリーヌを心の支えと感じるようになる…。『家なき子』で有名な十九世紀フランスの文学者エクトール・マロの傑作。聡明な少女が実の祖父の愛を勝ちえるまでを、近代化の進む紡績工場を舞台に描く。小学上級以上向。
著者等紹介
二宮フサ[ニノミヤフサ]
1926年東京に生まれる。東京大学文学部仏文科卒業。17世紀フランス文学専攻。東京女子大学名誉教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はる
71
アニメ「ペリーヌ物語」の原作。アニメのイメージが強すぎて、純粋に物語を楽しむというよりも、どうしてもアニメのストーリーを追うような読み方になってしまいます。それでもペリーヌが身分を隠しながらも才能を発揮して幸せになっていく展開にワクワク。クライマックス、感情が高まり、祖父に対して必死に説得するシーンが切ない。そしてついに、真実が明らかになり大団円…。またアニメを最初から観たくなりました。2018/01/16
anne@灯れ松明の火
25
返却日が迫り、大急ぎで読了。アニメより、ペリーヌの しっかり者度が強い印象。原作もモチロンいいのだが、ペリーヌが孫だとわかるシーンは、アニメの方がドラマチックで好きだなあ。原作を読んでみて、脚本家という人への尊敬が高まった♪ 2011/02/17
北風
18
結局、一気読みしてしまった。如才ないペリーヌに脱帽。おじいさまを手のひらで転がす聖女とは、おそろしい娘! なにも知らないおじいさまがペリーヌの母親をこき下ろすシーンは本当に辛い。なので真実が示されたときの、二人の感動の再会は感涙。しかし、一歩間違えば「お母様をこきおろすじじい許すまじ!」と、ペリーヌがじいさんを放逐して財産を簒奪する話になってもおかしくない展開。そういうのは児童文学にはならないか。しかし、こうなると家なき子の方も気になる。今度読んでみよう。2016/05/07
北風
15
何度読んでも、ペリーヌとおじいさんが抱き合うシーンは感動する。2019/01/04
☆kubo
14
ペリーヌが成り上がっていく過程が痛快。しかし59ページの挿絵のペリーヌは邪悪すぎだろ(笑)2014/07/12
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