朝日新書
ルノワールは無邪気に微笑む―芸術的発想のすすめ

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  • サイズ 新書判/ページ数 247p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784022731074
  • NDC分類 704
  • Cコード C0271

出版社内容情報

芸術とは、「美」を通した、自分と他者とのコミュニケーションである。そんな持論を持つ新鋭の日本画家が、ファンとの素朴な疑問を、明快に一刀両断。ピカソのどこが魅力的なの? いままでの絶対絶命のピンチは? 画家って、果たして儲かるの? 子どもを感性豊かな人間に育てるにはどうすればいいの? 芸術の神髄を日々の生活に生かしたい人の必読書! いま、芸術の真の姿が浮かび上がる。

内容説明

芸術とは、たとえばオフィスに一輪の花が飾られ、それを見て誰かが美しいと感じるときに生じるコミュニケーションなのです。「人生最大のピンチは?」「子どもの感性を伸ばす方法は?」さらには、「モナリザのどこが偉大なの?」時代の最先端をゆく芸術家の問答集から浮かび上がる芸術の本質とは。

目次

第1章 制作のこころ
第2章 教育のこころ
第3章 暮らしのこころ
第4章 経済のこころ
第5章 日本のこころ
第6章 芸術のこころ

著者等紹介

千住博[センジュヒロシ]
日本画家。1958年、東京都生まれ。82年、東京芸術大学美術学部絵画科日本画専攻卒。87年、同大学院後期博士課程修了。京都造形芸術大学副学長。95年、ヴェネチア・ビエンナーレの絵画部門で東洋人として初めて優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

拓陽(いっぽまえへ)

4
千住博氏の瀧の作品は写真などで見たことはあるんだけど、著書については初めて読みました。芸術家というよりも大学の美術の先生って感じ(実際に学長なんだけど)で、芸術家っぽいエゴや偏ったところがなくて、聡明的というか"筋の通った優しさ"のあるまっすぐな気持ちの語りだったと思う。芸術関係の道へ進もうとしている方にはおススメです。良い道しるべになるような本ではないでしょうか。2015/10/17

Naota_t

3
★3.3/アーティスト自身がアートにどう向き合っているのか、どのような思想で作品を作っているのかを知ることは、自身のアート鑑賞に参考になった。中でも「私は日本画の天然岩絵の具を目にしてその魅力に1秒で完全にノックアウトされ」たという点は、私が日本画を鑑賞する際の見方を変えました。ルノワール絵画の微笑みは「何も伝えないための笑顔」「笑顔のための笑顔」なのだという。絵画には作者の「描きたいもの」が詰まっているはずだ。そのメッセージの不在がメッセージというルノワールの考えは、現代アートの魁だったのかもしれない。2023/04/17

かきつばた

2
芸術とは要するに「オレの叫びを聞いてくれ!」ということです(著者)。それに真摯に向かい合っていらっしゃるのがよくわかりました。

Naota_t

1
本書で響いたのが、彼の作品の製作期間は「今まで生きてきた時間」というような一節があり、今まで自分も思っていたことが言葉で確認できた感覚だった。 自分はアートを鑑賞する際、それは「作者との会話」だと思っている。 その作品には、作者が生まれてから培ってきた思想・感情の表現が発露している。 その多様な価値観を“知る”ことができるから、自分はアート鑑賞が好きなのだ。 その意味では、一問一答形式で著者の考えを知ることができ、また著者の作品を観るときに、前回観たときと違う感想を抱くことができるのが楽しみである。 2014/02/06

montblanc

1
上から下へ。圧倒的な存在感を放つ一枚の絵。見るものを虜にしてしまう絵をかくことができる千住さんの思考回路が知りたくて手に取る。意外な好物や、私たちとそうかけ離れていないものの捉え方、、だけどそれがものすごく「まっとう」であるからこそ非凡なのかもしれない。質問に真摯に向き合ってくださる千住さんの虜になってしまいました。2008/11/01

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