出版社内容情報
医療ミステリーで著名な人気作家たちを中心に、医療にまつわるミステリー作品を収録したアンソロジー。人気シリーズからの短編のほか、近未来を舞台にした作品や大学病院の政治闘争を描いた作品など、色彩豊かな短編集となっている。
内容説明
非合法組織の歯科医師。相手の嘘を必ず見抜く内科医。深夜の病棟で魔女を探す看護師。老女に人格再編手術を施す脳外科医。医療現場で起きる事件や不思議な出来事を、様々な角度から紐解いていく―。8人の人気作家が描く、医療にまつわるミステリーアンソロジー。
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TERU’S本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
184
そう言えば医療ミステリーのアンソロジーって、珍しい?私は初めてかも。8名の作家陣の顔ぶれが嬉しい。既読の作品もあったが、今回はまた楽しく?読んだ。毎日少しづつ読むはずがやっぱり夢中になって読んでしまった。2020/07/10
モルク
121
8人の作家さんによる医療ミステリーアンソロジー。海堂尊さんや近藤史恵さんの作品はお馴染みのキャラクター登場で安心して読める。篠田節子さんの「人格再編」は、家庭内介護が主流となった近未来を描く。まわりに暴言を吐き、家族や介護士看護師が手を貸そうとすると「虐待だ」と叫ぶ老婆。家族が耐えかね頭にチップを入れることを決断し手術は成功するが…。他作品とは少し毛色が違っていて面白かった。既読の作品もあったが、それぞれ作家の特徴があらわれていて流石だった。2022/04/27
タイ子
118
8人の作家さんたちによる医療ミステリー、アンソロジー。短編というより中編が多いかな。それぞれ作家さんたちの人気のシリーズものからが多いようで、未読な私は結構楽しめました。中でも篠田さんの近未来SFが現代の事情を皮肉ってて怖いけどニヤリ。新津さんはゾワリ感たっぷり。最後の山田風太郎さんは・・・どんでん返しに次ぐどんでん返しで最後はようわからん。医療ミステリーも見る方向が違うといろんな作品になるんですね。2020/10/29
hiro
104
バラエティに富んで読み応えのある8編の医療ミステリーアンソロジー。桜宮サーガ、キリコ、天久鷹央のシリーズの3編は既読でもちろん安定した作品だが、さらに長岡作品も短編の名手らしい作品だった。もちろん初読みとあまり読んだことのない作家の作品に期待していたが、これも予想した通りで満足した。中でも最後の謎解きで二転三転して、時代的にも横溝正史を思い出した山田風太郎作品はさすがだ。しかし、古い作品のため差別的な表現が多く、そのため読みづらかったのが残念だった。登場した作家の他の作品も読みたくなる解説も良かった。2021/03/17
ゆみきーにゃ
104
《図書館》まさかのキリコちゃんに会えたー!それだけで読んで良かったよー。近藤さん知念さん長岡さんは既読でした。山田風太郎さん初読み。キリコちゃん再読しようかな〜2020/10/01