出版社内容情報
古陶里(ことり)は、呪術師の末裔。なぜ秘密にしていた──民俗学オタクの幼馴染み・古陶里。彼女は、怪しい伝説のある島の調査に僕をいつも巻き込む。だが今回は実家のある壱六八(いろは)島(じま)に一人で向かった。彼女の一族は、平安時代から日本人形を介して人を操る呪術を執り行ってきたという。古陶里を追いかけて島を訪れた僕を迎えたのは、崖に吊された遺体。そこから殺人が連鎖し、容疑者とされた古陶里と僕とを?ぐ衝撃の過去が浮かび上がる。
内容説明
民俗学オタクの幼馴染み・古陶里。彼女は、怪しい伝説のある島の調査に僕をいつも巻き込むのだが今回は実家のある壱六八島に一人で向かった。彼女の一族は、平安時代から日本人形を介して人を操る呪術を執り行ってきたという。古陶里を追いかけて島を訪れた僕を迎えたのは、崖に吊された遺体。そこから連鎖する殺人の容疑者とされた古陶里に、僕とを繋ぐ衝撃の過去が浮かび上がる。
著者等紹介
萩原麻里[ハギハラマリ]
兵庫県神戸市出身。3月10日生れ。2002(平成14)年、『ましろき花の散る朝に』でティーンズハート大賞佳作を受賞し、講談社よりデビュー。その後、ライトノベルを中心に、ゲームシナリオなどでも執筆活動を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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麦ちゃんの下僕
146
「呪殺島」シリーズ第3弾。全国に複数あるという“呪術師が封じられた島=呪殺島”…今回の舞台は、日本海(N県の北)にある「壱六八(いろは)島」。三島古陶里はこの島の出身で、しかも島の“領主”である壱六八家の縁者らしい。「僕」の前から突然消えた古陶里を追って壱六八島に向かった「僕」は、いきなり崖に吊るされた死体に遭遇する!! ……相変わらずどんどん死人が出る悲惨な物語ですが(苦笑)…今回はこれまでになく“叙情的”でしたね。“あの人”の思いに涙が溢れそうになりました(泣) 後味は悪いものの読後の余韻は秀逸です!2023/02/28
yukaring
73
呪殺島シリーズ第3弾。いよいよ真白くんの本当の名前と出自が明らかになる、今後に重要な意味を持つであろう作品。今回は消えた幼なじみの古陶里(ことり)の痕跡を辿って真白が自ら"呪殺島"へと渡る。島流しにあった呪術師の末裔が暮らす呪殺島。そのひとつ「壱六八島」に古陶里の生家があり、そこでは日本人形を介して人間を操る呪術を繰り返してきたと言う。吊るされた死体、何らかの疾患を抱えている子供達、無数の人形が安直される不気味な家で明らかになる真白と古陶里の過去。真白には過去の試練をなんとか乗り越えてほしいとそう願う。2023/02/12
よっち
42
第二の呪殺島事件から一年。突然、姿を消した古陶里の手がかりを求めていた真白は、彼女が「壱六八島」の領主の血縁であることをつきとめる民俗学ミステリー第三弾。島に到着した真白が、道中で発見した遺体。一族の者に出会った真白が知る、必ず双子で何らかの病を生まれる呪いの業と、忌み子の存在。古陶里はどのような形で関わっているのか、なぜ一人で島に向かったのか、業の深い因縁に立ち向かった結末はなかなかに陰惨でほろ苦くもありましたが、一緒に過去を乗り越えた二人がこれからどう変わってゆくのか、また続巻に期待したくなりました。2023/03/07
koma-inu
38
呪殺島シリーズ3弾。主人公の幼馴染の古陶里が、実家の島に単身向かう。古陶里を追いかける主人公は、早々に崖から吊るされた死体に出会う。前作のホラー要素は無くなり、シンプルなストーリーに回帰。反面、ミステリ要素も弱く、人形にまつわる幻想小説を読んだ感じ。本作はついに主人公の名前と過去、古陶里との関係など、今までの謎が全て解明される。前作まで読んだ方は、スッキリする作品。良かったのか哀しいのか、なんとも言えない余韻で終了。次作はあるのかな?2024/11/25
キナコ
26
シリーズ3巻。この作品から初めても特に問題なく読める。呪術師の末裔が呪いの通りに次々と殺されていく連続殺人ミステリー。後半にかけてのどんでん返しもすごい。ネタバレ後にプロローグを読み返して涙が出た。古い風習から逃れようともがいた先。ある意味ハッピーエンドといえるのか。 今後も楽しみなシリーズ。2024/04/15
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