朝日文庫 道然寺さんの双子探偵―揺れる少年

岡崎 琢磨【著】

朝日新聞出版（2019/05発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 281p／高さ 15cm
• 商品コード 9784022649232
• NDC分類 913.6
• Cコード C0193

出版社内容情報

福岡の夕筑市にある寺院・道然寺で暮らす中学３年生のランとレン。人の善意を信じるランと悪意を敏感にかぎ取るレン、正反対の視点を持つ双子が活躍するシリーズ第２弾。熊本地震から逃れ、転校してきた少年の秘めた思いが引き起こした事件の謎を解き明かす。

内容説明

悪意に敏感なレンと善意を信じるラン。捨て子だった中学３年生の双子は正反対の性格に成長するも、鋭い推理力を発揮して道然寺に持ち込まれる謎を次々に解決してきた。夏休みの直前に、熊本地震の被害から逃れてきた少年。彼が引き起こす事件に、２人はどう向き合うのか。

著者等紹介

岡崎琢磨［オカザキタクマ］
１９８６年福岡県生まれ。作家。京都大学法学部卒。２０１２年、第１０回「このミステリーがすごい！」大賞隠し玉として『珈琲店タレーランの事件簿　また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を』でデビュー。２０１３年同書で第１回京都本大賞受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[mocha]

福岡のお寺を舞台に、双子の中学生が謎を解く。同級生のいじめやネグレクトにまつわる事件。その背景に2016年熊本地震の余波が重低音のように響いている。ミステリーとしては今ひとつだけど、お寺という設定がよく活かされていて副住職の言葉がなかなかいい。福岡あるあるも楽しかった。

2021/01/28

[ダイ＠2019.11.2～一時休止]

道然寺さんの双子探偵その２。本作ではちょっと重めな感じです。前作では機能していた記憶がある双子探偵って設定が本作では機能してない気が・・・。

2019/07/13

[雅]

タイトルに探偵と入っているけどミステリー感はあまり無い。熊本地震で被害に遭った２人の少年を中心にしたほろ苦い成長話

2019/06/26

[よっち]

福岡の夕筑市にある寺院・道然寺で暮らす中学3年生のランとレン。熊本地震に直面し、その被害から逃れてきた少年を巡る事件に2人が関わってゆく第二弾。今回は震災の被害によって引っ越してきた少年と、震災によって母親が精神を病んでしまった少年の複雑な関係に、ランとレンが関わってゆく様子が描かれていましたけど、こういう繊細な問題はどうすれば正解という話でもないだけになかなか難しいものがありますね…。でもそれでも考え続けてフォローしていく姿勢も大事なんでしょうし、合間に描かれたみずきの恋愛模様もちょっと気になりました。

2019/06/30

[ひさか]

小説トリッパー2018年冬季号に掲載したものに大幅加筆修正し、2〜5章を書下ろして、2019年5月朝日文庫から刊行。シリーズ2作目。双子達の心配りのある推理が楽しく、面白い。

2019/09/08