出版社内容情報
【文学/日本文学評論随筆その他】平成が終わろうとしているいま、皇后美智子さまという日本が生み出した傑出した人間のふるまい、ことば、こころを丁寧にたどり、平易に解説。約60年にわたり皇室、美智子さまを見てきた著者がつむぐ、いまこそお手本にしたい凜とした生き方。
渡邉みどり[ワタナベミドリ]
著・文・その他
内容説明
平成の幕引き―皇后美智子さまという日本が生みだした傑出した人間のふるまい、ことば、そして心遣いをていねいに追い、平易に解説。美智子さまのすぐれた識見、深い愛、凛とした品格、人徳…このような人に見守られる国でよかった、と思えるエピソードを厳選。
目次
第1章 お心遣い―謙虚に、そしてしなやかに生きる(郷に入っては郷に従う;御恩はいつまでも忘れない ほか)
第2章 伝統と革新―守るべきものと変えていくもの(決してあきらめない;温かい家庭、幸せな家族のために ほか)
第3章 家族の輪―親のこと、子のこと、母として(忙しさを言い訳にしない;母親としての頑張り ほか)
第4章 未来へ―戦争の記憶を伝え、平和の種をまく(平和を祈る;敗戦の傷跡を乗り越えて ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
獺祭魚の食客@鯨鯢
27
多くの国民が敬愛する美智子皇太后に関する秘話を綴った本です。皇太后に対する上皇の気持ちが、永年の支えとして公私に渡り支えてくれたと感謝の念を述べられる時に言葉を詰まらせてしまった時、限りなく深いのだと心を打たれました。正に「比翼の鳥」「連理の枝」です。 現天皇が誕生間もない頃、上皇が我が子が何を話しているかわからないとコメントされた時に、はっきりと「私はわかりますよ」と述べられた場面がとても印象に残っています。その表情は慈愛に満ちていて、聖母マリアのように見えました。2019/05/18
ひさこ
0
6862024/03/31
K
0
民間人と言ってもただの一般人ではないけれど、それにしたって、旧華族がまだ権勢を振るっていた時代に皇室に嫁ぐ、お世継ぎを生み、無数の公務にあたる…そんな大変なことをやり遂げなさっただけでもただただすごい。気高いけれど温かくて、ジーヴスに言及なさった時のようなユーモアもあって、上皇の最大のご功績は美智子さまとご結婚されたこと、という著者の言葉に頷いてしまった。2020/08/04
JOH
0
慎ましくも強く、厳しくも愛情深い、賢くも馴染みやすい、すごい人。 人生をたどっていった時に、こんな人がいる国にいることを誇り感じた。 「批判の許されない社会であってはなりませんが、事実に基づかない批判が、繰り返し許される社会であって欲しくはありません」 紀宮さま婚約会見 「ご自分の考えをしっかりとお持ちになりながら、ゆったりと他人を許容することのできる広さを持っておられるところや、物事に誠実でいらっしゃるところでしょうか。」2019/08/08