出版社内容情報
【文学/日本文学評論随筆その他】「当時の大きさのまま読みたい」との読者からの要望が高かった、発売当初の大型版を約40年ぶりに復刻! 高校生で田河水泡へ弟子入りし、西日本新聞社勤務時代、そして『サザエさん』誕生…を著者自らが漫画で綴る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おさむ
36
先日訪れた、世田谷区桜新町の長谷川町子記念館で購入。文章とマンガで綴る自叙伝は、長谷川さんの天真爛漫な性格が滲み出ていて親しみが湧く。戦争経験や父の早世があるものの、14歳で漫画家デビューを果たすなど文字通りの山あり谷ありの人生。母親と3姉妹の生き様は全く暗さを感じさせず、とても楽観的でユーモラス。昔の日本人は逞しかったんだなあ。毎回、落語のようなオチがあるのも、とても日本人的。お姉さんや妹さんがともに新聞記者が夫だったことが、サザエさんのノリスケさんにつながったのかなあ‥‥。2021/02/01
アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯
23
漫画で描く長谷川町子自伝。『サザエさん旅あるき』もそうだけど、地の文や台詞が全て手書きで、これがとてもいい。手書き文字って印刷された本等で読むと読みにくく感じることが多いけれど、長谷川町子さんの手書きの文字は読みやすい。妹さんと姪御さんのところで「今回は気を使いました」と作中の作者が言っていて、この頃から関係が拗れる種があったのかしら……?と下世話なことを考えたりしました。2022/10/05
藤瀬こうたろー
20
長谷川町子というと、サザエさんの作者で、「女性は家庭に入るべし」という価値観の時代に自分の才覚一つで一時代を築いた偉大な女性です。本作はそんな長谷川さんの自叙伝ですが、父親を早くに亡くし、母親以下長谷川さん含む3姉妹で戦前戦後を生き抜く姿が描かれています。何より、自分の娘を田河水泡や菊池寛に臆せず売り込むお母さんのバイタリティが凄い!ただ、読んでいくと長谷川さんは良くも悪くも家族からも別格扱いにされて育ってきたようで、後年の妹や姪との確執もそこに根がありそうです。現実はサザエさんのようにはいかないですね。2020/06/27
亮さん
18
長谷川町子の生き様、戦争中、漫画弟子入りの話、いゃあすごいなぁ。 ポジティブシンキング、おおらかさがすごい。もちろん悩みもあるけれどなんと頑張ってやっている。 内容は、ほとんど漫画。最初だけ絵日記方式。2017/02/28
みぃな
12
青い細目の文字で読みにくいわりに一気読み。時代感じながらも、サバサバしたお母さんの行動力が面白い。亡くなった人が多いなと思ったけど関わってきた方がそれだけ多いというか年輪というのかな。サザエさんジャンケン頑張るわ!2017/05/12
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