出版社内容情報
「共鳴する死」を標傍する著者が,臓器移植・自己決定権・「死の義務」・安楽死等の事柄を通して問う,死は私だけのモノなのか。「死」そのものを捉えなおす必読の対論集。
内容説明
死の自己決定権、脳死・臓器移植、安楽死など現代的な死の諸相を第一線の論客と徹底討議。多様なる死の可能性が剥奪された現代にあって、ラディカルな批判を展開し続ける著者の、初の対論集。
目次
第1部 現代医療は私たちの生と死をどこへ連れてゆくのか(脳死・臓器移植問題から『あしたのジョー』まで;脳死・臓器移植を根底から考える(永井明)
生命科学と医学倫理(小俣和一郎))
第2部 私たちの死は「自己決定権」で守れるのか(人の死はいかにして成立するか(宮崎哲弥)
「死の自己決定権」を通して医療を見る(市野川容孝)
自己決定権・共同体・死(笠井潔)
自己決定権から共鳴へ―フェミニストからの批判に答えて)
第3部 死の共同性をどう評価するのか(「死者との連帯」へ(福島泰樹)
「死の義務」と「内発的義務」(最首悟)
キリスト教思想にとっての生と死(土井健司))
著者等紹介
小松美彦[コマツヨシヒコ]
1955年東京都生まれ。1989年東京大学大学院理学系研究科・科学史科学基礎論博士課程単位取得退学。現在、東京水産大学教授。科学史、生命倫理学専攻
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