岩波新書<br> 日本の就活 - 新卒一括採用は「悪」なのか

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日本の就活 - 新卒一括採用は「悪」なのか

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  • サイズ 新書判/ページ数 204p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004320883
  • NDC分類 336.42
  • Cコード C0236

出版社内容情報

何社にもエントリーシートを提出し、厳しい面接を繰り返し、ひたすら内定を追い求める。この就職戦線には学歴フィルターにオワハラ、学業の阻害といった様々な問題が山積みだ。財界も学者もその原因は「新卒一括採用」にあるという。しかし本当にそうなのか? 就活の現実を直視し、労働社会の根幹にメスを入れる。


【目次】

 はじめに

第1章 新卒一括採用はいかなる「悪」なのか
 東大総長からの批判
 経営学者と脳科学者からの批判
 政財界からの批判
 教育社会学者からの批判
 「新卒一括採用」を定義する
 漠然とした新卒一括採用悪者論をこえて

第2章 「就活時期」をめぐるジレンマ
 在学中に選考する日本
 就活の歴史は一九世紀末から
 破られるルール、それでも歯止めに
 就活開始時期の繰り下げ
 中西宏明会長の問題意識
 「指針」の形骸化
 内定の特殊性
 早期化をめぐるジレンマ
 就活は「自由化」へ

第3章 企業と学生のミスマッチ
 四つのマッチング手段
 メディアの存在感
 リクナビという希望
 肥大化する就活
 学生とネット活用
 就活マニュアル本
 就活対策の原体験
 就活はなぜ辛いのか
 企業が求める人物像とは何か

第4章 就活史における三つの危機
 就活の三つの危機
 就職氷河期は一九九二年が初出
 就職氷河期後期には変わりつつあった大学
 求人倍率以外の要因
 氷河期世代の高齢化
 「就職氷河期再来」としてのリーマンショック
 「就職氷河期再来」の実態
 下落率の内実
 新型コロナウイルスショック
 就職プロセスの変化と内定率
 オンライン化の影響
 ミスマッチをどう解消するか
 未来の労働者を守れ

第5章 就活とハラスメント、差別
 セクハラの実態
 企業の対策は
 オワハラ問題
 オワハラとは何なのか
 オワハラの歴史
 オワハラの実態
 オワハラの原因
 考察と提言
 学歴フィルター
 使い分けられるフィルター
 採用選考の基準
 不適切な質問
 繰り返されるわけ
 何のための裏技なのか
 就活の差別をこえて
 人権意識の高まる社会で

第6章 中堅私大の就活支援日記
 大学と就職支援の原体験
 大学の関与
 企業と大学の綱引き
 大学と就活の共犯関係
 中堅私大で就活を支援して
 キャリア教育の意味
 教員に求められる能力
 モヤモヤとともに
 インターンシップ、オープンカンパニー、早期選考問題
 学生の悩みに寄り添う
 ガクチカをどうするか
 「書く」訓練として
 週末、連休も面接特訓
 最後の一人まで伴走する
 大学について考える

第7章 もし新卒一括採用がなかったら
 年間最大約四五万人の労働力と税収の喪失
 若年層の失業率の上昇リスク
 企業の人材獲得が困難に
 むしろ学生の負荷、負担が増える可能性がある
 むしろ人材

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

タカナとダイアローグ

18
一括採用は悪だ!と素朴に思っていましたが、合理性がありました。45万人強が、教育機関→就労にスライドする、フォロー、空白のなさは代え難いメリット。 一方、大学の単位厳格化(一単位45時間の学習)にとって、4年間で均さないと到底無理なんだけど、実質四年生は就活に専念という歪みはあり。大学も「教育の質」より「就職実績の質と量」の方が高校生にアピールできる算段もある(と思う)故に、この体制は盤石。多様性を担保、中小企業も採用にメリットありとあらば、このダークヒーローを使いこなす戦略が必要なのか?と問いかけの書。2025/11/26

さとうしん

5
主旨としては新卒一括採用擁護本。もっともな論点もあるが、どうも現状追認という側面が強いように思う。読み所はそこよりむしろ日本の大学生の就活の歴史と現状、問題をまとめている点。就職氷河期世代の感想としては、就職難ということではリーマンショック世代やコロナ世代とは比較にならず、しかも採用停止による企業側のデメリットなど、我々の世代の就職難によって認識された問題点が可視化されて後々改善されていったということで、就活という面では我々は本当に割を食ったんだなと思った。2025/12/10

メルニコ

1
日本の就活について手際よくまとめている。読みやすく、幅広く現状を知るにはちょうど良く、新書といえばこういうのでいいんだよ、という気持ちになった。特にFラン大学の意義について触れたところが真新しかった。大学の来し方行く末については慎重な議論が必要だが、偏差値で頭がバグってしまった人々には難しいかも。2025/12/02

チャーリイ

1
「会社への入口」から「社会への入口」へと意義を変えながらも新卒一括採用は今後も存続するとの見立てには賛同する。しかし、新卒一括採用を継続する多くの会社にとっては会社の基幹的労働力の確保がその趣旨であることを考えると、採用さえできればいいのではなく定着してもらうことが大事。それは学生にとっても(以前よりウエイトが落ちているとはいえ)同じ。だとすると、本書の内容は入社までの話に限定しすぎているように思う。2025/11/29

O次郎

1
世にも珍しい新卒一括採用擁護本。だが、長年キャリア支援に携わってきた著者の論は、インテリによる正論風批判より遥かに説得力がある。特に新卒一括採用によって若者の経済的安定が確保されているという議論には膝を打った。批判はあれど、学生・企業・大学の三者全てにメリットがあるから新卒一括採用は続いていくのだろう。とはいえ、批判者たちの言っていることも全く理がないわけではないし、だからこそ企業は通年採用を広げているのだろう。ただし、そのメリットは「強者」の若者ほど享受しやすい。その点を鋭く突いてくれことにも拍手したい2025/11/29

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