出版社内容情報
西欧の建築に日本が出会って約一五〇年、建築家たちは日本建築をどう捉え、どう表現してきたのだろうか。たびたび災害に見舞われる日本で、たとえば村野藤吾をはじめとする建築家は「弱さ」や「小ささ」を大切にしながら、モダニズムとは異なる道を歩んだ。その精神を受け継ぎ著者は次へと歩を進める。日本建築の本質と未来。
内容説明
この国の建築家たちは、西欧の様式建築やモダニズム建築と出会ったあと、日本建築をどう捉え、表現してきたのだろうか。本書は彼らの葛藤や迷い、そして挑戦を読み解き、さらに社会を映す鏡として建築を見つめる。反建築の時代を超えて描かれるその歴史は、弱さや小ささを武器とする日本建築の未来と可能性を教えてくれる。
目次
はじめに 死体ではなくナマモノとして
1 日本という矛盾―構築性と環境性(はじまりの木箱;タウトvs.フォルマリズム ほか)
2 革命と折衷―ライト、藤井厚二、堀口捨己(ライトによる転倒;浮世絵と庇との遭遇 ほか)
3 数寄屋と民衆―吉田五十八、村野藤吾、レーモンド(吉田五十八、村野藤吾と戦後;西欧による挫折と数寄屋の近代化 ほか)
4 冷戦と失われた一〇年、そして再生(日本の敗戦と日欧の均衡の崩壊;冷戦が要請した、建築を媒介とする日米和解 ほか)
著者等紹介
隈研吾[クマケンゴ]
1954年、神奈川県生まれ。東京大学大学院建築学専攻修了。コロンビア大学建築・都市計画学科客員研究員などを経て、1990年、隈研吾建築都市設計事務所設立。現在、東京大学特別教授、名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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