岩波新書<br> 女ことばと日本語

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女ことばと日本語

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  • サイズ 新書判/ページ数 256p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004313823
  • NDC分類 814.9
  • Cコード C0281

出版社内容情報

女性がつかうべき女らしい言葉が「最近,乱れてきた」と,100年以上も嘆かれ続けるのはなぜなのか――近世から現代までの日本社会の価値や規範,庶民の憧れや国家イデオロギーが埋め込まれてきた,もうひとつの日本語「女ことば」.各時代のさまざまな言説と言語学の知見から

内容説明

女性の言葉づかいは「どうも最近、乱れてきた」と一〇〇年以上も嘆かれ続けている―「女ことば」は、近世から現代の日本社会の、価値や規範、庶民の憧れや国家イデオロギーを担って生き延びている、もうひとつの日本語なのだ。各時代のさまざまな言説と、言語学やジェンダー研究の知見から、「女ことば」の魅力と不思議を読み解く。

目次

女ことばという不思議
第1部 「女らしい話し方」―規範としての女ことば(マナー本は鎌倉時代からあった;ルールはどのように強化されるのか)
第2部 「国語」の登場―知識としての女ことば(男ことばの特別な男らしさ;「女学生ことば」誕生)
第3部 女ことば礼賛―価値としての女ことば1(「女ことばは日本語の伝統だ」;「日本語には女ことばがある」)
第4部 「自然な女らしさ」と男女平等―価値としての女ことば2(「女らしさ」と女ことば;日本語には、なぜ女ことばがあるのか)

著者等紹介

中村桃子[ナカムラモモコ]
1955年東京生まれ。1981年上智大学大学院外国語学研究科言語学専攻博士課程前期修了。専攻、言語学。現在、関東学院大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

180
本書を読むまでは、日本語の「女ことば」が自然発生的に生まれてきたものだと思い込んでいたが、それがきわめてナイーヴな考えであったことを知った。序章の例にあげられているように、現在もっとも典型的な「女ことば」は、翻訳書の女性言葉にこそ見られるものということになるようだ。例は『ハリー・ポッター』のハーマイオニのセリフなのだが、言われてみるとたしかに誰もこんな話し方はしていない。「言語イデオロギー」から「隠された男性性」、果ては天皇制へと論は展開するが、本書は言語学の立場からのジェンダー論として、きわめて示唆的。2014/04/12

樋口佳之

59
内言としても使うのだから、言葉の持つ拘束性って最強度なんだろうし、そこに性別による差別化を導入しようとするお話には重々気をつけないと。女ことばに関わる歴史的変遷とその狙いとして来たものを学べる一冊だと思います。良き。/一方将来の事を考えると、名詞の性別分けみたいな文法にはっきり性が入り込んで無い日本語は有利な部分もあるのかしらん/女性が内言においてどのような言葉使いをしているのかは想像出来ない。どうなんでしょう?2022/01/22

帽子を編みます

51
女ことば、思い浮かぶのは小津映画のセリフ、兼高かおる世界の旅での兼高かおるさん、翻訳小説の過剰に女らしいセリフなどでしょうか。この本では女ことばがどのような価値、規範、イデオロギーなどを担ってきたのかを多数の使用例とともに読み解いていきます。女の置かれた立場とも重なります。「てよだわ言葉」「〜こと」「〜かしら」小説で使われるから女性に広がる現象。言文一致論争の部分、「男の国語」の創生を目指していたという考察。戦後の男女同権との関わり。示唆に富む内容、知的好奇心が刺激されて面白かったです。2023/08/08

がらくたどん

41
「女ことば」が実使用言語だった時期と場面はかなり限定されている。それらはある意味女性の反抗心とか洒落っ気の発露であった。戦後生まれの自分は無論、明治・大正・昭和初期の上の世代には「へりくだった物言い」と「高飛車な物言い」の区別はあったが実会話での性差を感じたことはない。そんな実体のない「言葉」なのに書言葉として若い作者や脚本家の書く文章や台詞にも残る不思議と「女ことばを使う女性」というフィクションに添付された「慎み深さ」とか「上品さ」という概念とそれらが「日本古来の伝統だ」という神話を再吟味できる良作。2022/02/14

更紗蝦

31
日本の多くの方言には男女の区別がないのに標準語には「女ことば」という概念があるのはなぜなのか? なぜ女性だけが言葉づかいによって「女らしさ」を表現することを期待されるのか? …という問いに答えることを目指して、鎌倉時代から第二次世界大戦までの「女ことば」の歴史を辿っている本です。日本のジェンダーギャップが世界的に見てかなり酷い理由には、日本語の在り方が男女格差を内包しているからなのでは?…という疑問が自分の中にあったのですが、その推測は間違っていなかったと確信できました。2022/03/24

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