出版社内容情報
死にいたるまで働いてはいけない!
何が人びとを、ひいては社会全体を追い立てているのか。
様々な職場からの声なき悲鳴の実態に迫る。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
NICK
9
過剰な労働は過労死、過労自殺およびその兆候ともなる心身の不調を引き起こす。自分の友人も月120時間ほどの残業で精神的にひどく参っていた時期がある。この本は10年前に出版されたものだが、心身に悪影響を及ぼすほどの長時間労働がグローバル経済、ITの発達、過剰な消費、正規雇用と非正規雇用の二極化によって引き起こされているという分析は現在にもぴたりと当てはまる。むしろ労働環境は10年前から、いや10年前より悪化しているのかもしれない。残業代ゼロ法案という究極の規制緩和が閣議決定されたそうだが、労働者に未来はあるか2015/07/26
kubottar
8
ネットや携帯電話のお陰で仕事は楽になるかと思いきや24時間仕事が出来る環境になっただけだった・・。思うに、大量生産・大量消費の時代が終わらなければどうしようもない流れでしょうね。2014/09/16
sk
6
労働時間が世界的に長くなってきている社会的要因を分析。興味深い。2018/10/24
Yasomi Mori
3
立ち読み。1980年代にアメリカで台頭してきた株価至上主義経営の思想は、株主を重視し、経営者に短期的利潤の追求を強いる事態を招いている。グローバリゼーションの進展にともない、国内労働者は海外労働者とのグローバルな競争にさらされる。情報ツールの発達は職場と家庭の区別をなくしてきた。これらの複合的要因による“働きすぎ”現象。「労働時間の個人化」、「自発的な働きすぎ」の派生問題などに言及。個人や労働組合、企業レベルでの対策以上に法や制度の規制・整備が不可欠だが、一国家のレベルを超える問題だけになかなか困難。2016/03/20
おらひらお
3
2005年初版。技術の進化や規制緩和に伴う長時間労働の実態を外観し、その問題点を指摘したものです。サービス残業が多い業種もあることを再確認しました。これからどうなっていくのでしょうか・・・。2015/02/22