岩波新書<br> マルチメディアと著作権

岩波新書
マルチメディアと著作権

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  • サイズ 新書判/ページ数 194p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004304265
  • NDC分類 021.2
  • Cコード C0232

出版社内容情報

データベースと引用,デジタル化された情報の複写,利用者によるプログラムの加工…….情報とその権利をめぐって,高度情報化時代に特有の課題が出てきている.現代社会に重要な位置をしめるマルチメディアの発展のために,あるべき情報保護法制はどのようなものか.著作権をめぐる現状を丁寧に解説しながら,今後を展望する.

内容説明

インターネット、データベース、CD‐ROM、光ファイバー…。マルチメディアに関する様々な動きが、マスコミで報じられない日はない。現代社会に大きな変革を迫っているマルチメディアの発展のために、あるべき情報保護法制とはどのようなものか。その要諦である著作権を中心に解説しながら、将来を展望する。

目次

第1章 著作権とは(知的財産の概念;著作権法の構造 ほか)
第2章 マルチメディアと著作権(マルチメディアとは何か;マルチメディアソフトに関する著作権問題 ほか)
第3章 著作権法の将来像(著作者概念・著作物概念の変容;著作権概念の変容 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

海星梨

3
96年出版の本。デジタル化権の問題は、そのまま漫画海賊サイトなどに繋がるか。ここにかかれてる理論をそのまま当てはめると、無料で勝手にアップされたら商業漫画は困るわけで、産業に影響するからデジタル化権を認めるべき、となるのだろう。21世紀、Wi-Fiとスマホの登場・普及でどこにいても誰でも片手でほぼワンクリックで実質コピーできてしまう、というところまではやはり想定されていない感触。SNSの普及と、そこからの無断転載の問題もやはり触れられてはいない、想定されていなかった問題なのかなと。2020/01/29

D.Okada

1
著作権法が事実やアイデア(思想)を保護の対象から外しているのは、仮に著作権が表現を超えて思想やアイデアまで保護すると、場合によっては思想の自由、表現の自由、学問の自由などの近代社会の根幹に関わる権利、価値観に抵触しかねないからであるわけで、それには国際的なコンセンサスがあるわけだけれど、「表現」とはなんぞや。著作権法10条には著作物として「例示」されているみたいだけれど線引きは難しい気がする。マルチメディアの時代にあって、現行の著作権法は情報の自由な流通という観点において阻害要因になりうるのではないか。2010/09/14

抹茶ケーキ

0
マルチメディア時代において著作権法が直面する問題について。この時期(90年代後半)に予想されていた状況が現実になり、それへの対応に苦慮しているのが現代の著作権法なんだろうなと思った。2017/02/20

ryo511

0
(再読)「情報化時代においては情報の財としての価値が増大し、それに従って情報の法的保護への要求は強まる。しかし、あまりに強い権利を認めると情報の流通が途中で途切れ、情報流通への阻害要因となる。この二つのモメントの調和を図るということが、今後の著作権法制にとっては、極めて重要な課題となろう」p181 A2011/01/11

まっきaka谷林

0
10年以上前に書かれた本でありながら、2009年現在の問題の本質がほとんど書かれている。ただし普通よりはやはり専門的だし、ここ十年の状況は当然書かれていないので、21世紀以降に出たこれより簡単な入門書と合わせて読むのがベストかと。2009/11/13

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