出版社内容情報
ラマルク(1744‐1829)の「動物哲学」とダーウィンの「種の起原」とは,進化思想のふたつの源泉をなす.ラマルクはここで,諸動物の特性,類縁,体制および種に関する比較研究から動物を分類し,生物全般にわたって「進化現象」と「環境による習性変化」とを区別して認め,生物進化の本来の傾向と人類の由来とをダーウィンに先立って立証する.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gachin
2
進化論はラ氏にて凡そ完成してゐた。キ教への配慮は表面的。ダ氏との相違で気に留まるのは、型思考(vs近縁・近隣個体間の競争に基づく集団思考)。屢々、ラ氏の体制配類機構に就いて、生得的高等化+環境の影響の二元論的な説明が為されるが、寧ろ高等化さへも環境の影響の為とする一元論を説いてゐる。体制の高低を繋ぐ際に、必ずしも低次・高次状態の共時的中間状態を指摘せずに、経時的に両者が相次いで表れる事を指摘しており(変態後の昆虫vs蜘蛛/魚vs爬虫類の蝌斗/四手類vsニ手類の嬰児)、これは異時性概念の萌芽とも解せる。2020/04/22
有沢翔治@文芸同人誌配布中
1
生物学者ラマルクは用不用の論理と獲得形質の遺伝を唱えた。用不用の論理とは使えば発達し、使わないと退化するというもので、獲得形質とは用不用の論理で特徴を獲得すると、生殖を通じて遺伝するというものである。もちろん、彼の進化論は間違っているが、的外れとは言えない。事実、生殖という形ではないものの、用不用の論理と遺伝とは深く関わっている。http://blog.livedoor.jp/shoji_arisawa/archives/51519329.html2021/06/26
ながた氏
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とうとう読めました。代表的な進化論です。解説から読むのが私としてはオススメです。2013/08/22
おめるた
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進化論。旧字体の漢字が慣れなくて読みづらかったけど、二つの要点、使用廃用説と獲得形質遺伝説を押さえてから読めば楽に読める。序章と解説を先に読むべし。2010/11/23