出版社内容情報
鍋島藩士・山本常朝(一六五九‐一七一九)の口述に成った同藩の記録で,鍋島藩に仕える武士たちの修養の書.ここに記された果し合いや殉死といった血腥い出来事に常朝は武士道の真実を見たのである.「武士道といふは死ぬ事と見付けた」本書は乱世を生きた武士たちの到達した峻烈な人生哲学の極点を鋭く象徴しているといえよう.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぺぱごじら
19
『読み終えたら燃やせ』という序文に始まり、本編一発目から『武士道とは死ぬこと』と断じたりと骨太かつ血気に溢れた書かと思えば、存外洒脱なところもあり。またあっちで『是』としたことをこっちで『否』としたり、とても人らしい情緒に溢れた『鍋島流サラリーマン武士読本』(笑)。こうしたことを言わなければいけないあたりに当時の風潮が読み取れて、それも楽しい。ただ、せめてもうちょっと字を大きくしてくれんかなぁと思いながら楽しく上巻読了。これも今夏のテーマ本だったが、やっぱりこういうのは秋が似合う。2013-1562013/10/16
壱萬参仟縁
9
旧字体。1716年頃成立(表紙見返し)。漢字が多く、なかなか読んでも意味がつかみにくい。いつか再読。2013/09/12
6 - hey
5
つべこべ考えず、主君に命をささげるさっぱりとした生き方。ただ、現代では…というより解説によると江戸時代でも、奇異なものだったようで。2012/11/06
がんぞ
4
三島由紀夫の『葉隠入門』は読んだことがあったが、「叶わぬ恋こそよけれ」という一句はどこにあったかなと通読。江戸時代に、侍が強盗の一種であった戦国時代を懐かしんで「命を惜しんでは武士ではない」「どんなつまらぬ理由と見えても切腹したものは正義である」と過激な“倫理”を説く。徴兵されて戦地に赴く国民兵の多くがこの本を携帯したという。封建道徳と一蹴されがちだが通読して殺伐とした感じを与えないのは、君主が権力で我意を通すような時には何としても諌めるのが真の方向であるといったプラグマティズムも加味されているためだろう2015/01/29
真夏みのり
3
そうか、死ねばいいのか。2011/02/04
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- 和書
- [簡明]中医外用治療