出版社内容情報
この小説はイギリスの薔薇戦争を背景にした若き男女の恋とスリルの物語である.それは単なるロマンではなく,ゴールズワージーや「英国社会史」の著者トレヴェリアンが指摘しているように「もっとも中世を生きいきとして描いたものであり」「きわめて正確な史実」にのっとったものである.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きりぱい
6
薔薇戦争を背景に事は動くのだけど、ティーンの恋の逃避行のような展開にニヤついていたら、さらわれた恋人を奪還するための作戦と黒い矢の報復、本来の戦が接戦し、矢が飛び剣が舞い、森へ海へと大忙しの冒険活劇に。若きグロスター公がいい人?で出てきたのにはびっくり!指導力に優れ、進んで危険に身をさらす勇猛さを見せながら、主人公のディックを通して、後の悪名高きリチャード三世となる、残忍さの片鱗を見抜かせる人格運びになっているのが面白い。大団円を迎え、お決まりのような恋人たち。これは結構好きだな~。2011/09/28
Rie
1
薔薇戦争を背景とした物語(主人公のディックはのちのリチャード三世とともに戦うことになる)。鈍感だけど真っ直ぐなディックと、男の子の格好をさせられている少女ジョアナの恋の馴れ初めがとっても微笑ましくて、ニヤニヤした(笑)2009/06/11