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岩波文庫
ボズのスケッチ―短篇小説篇〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 302p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003222959
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

下巻には第7話から第12話までの,後半の6篇を収録.本書により「真似ようのない無双のボズ(The Inimitable Boz)」と高く評価されたディケンズは,その後,後世にのこる数々の長篇小説を世に出してゆくことになる.(全2冊完結)

内容説明

下巻には第七話から第一二話までの、後半六篇を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まふ

6
ディケンズのでビュー作というべき短編集。彼らしいこまごまとした後期のプロットの組み立て方とは異なり、比較的淡白な筋立ての作品が多かった。だが「黒いヴェールの婦人」と「大酒飲みの死」は後の「骨董屋」などを髣髴とさせる暗いロンドンのどん底社会のようなディケンズらしさがうかがえて興味深かった。2019/05/12

らい

4
上巻に続き全体的に戯画化された人物や風刺のような描写が通奏低音に。哀れな『トットル氏に降りかかった難儀』とか『ブルームズベリーでの洗礼命名の儀』好きだった。あと最後の『大酒飲みの死』はそれまでとは変わって中々シリアスな作品だった。冷や冷やしながら読んだ。一連の作品を振り返ってみると、『オリーバー』の骨格も見え隠れする。後世から見ると普通に大作家って感じだけど、本人はドキドキしながらなんとか採用されないものかと作品を投函していたというエピソード、良い。2024/03/22

qoop

4
風俗史的な面白みはあるが、全体には冗長な感じが否めない。金満家や上流階級の喜劇的な戯画というのは同時代の読者層以外を想定していないだろうから当然ではあろうが。そうの点、悲劇は時代を越えて読まれるのかもしれない。本書の末尾を飾る〈大酒飲みの死〉は抑えた筆致で不幸・不実の有様を語り、迫真の描写で人の死を写しとっている。のちの長編が悲劇をベースにデフォルメされた人物像による笑いを盛り込む構成に落ち着いたのも頷ける。2018/04/08

壱萬参仟縁

3
解説でディケンズは比喩、隠喩、地口、洒落、語呂合わせ、押韻の漸降法という竜頭蛇尾的修辞法の文章(299ページ)。第10話では、「これまで、生涯に一度もしていませんよ!」プロポーズなんぞ(138ページ)とあるが、昨年評者は某有名人を成婚に導くシナリオを送っていた。ファンレターというものだが。その甲斐あってゴールインとなったがその後の動向は不明。有名人ゆえに「秘密結婚」だな(152ページ)。他人の幸せを羨ましく思うが、ないものねだりの人間模様。2013/01/22

あくび虫

2
まさしく、読書の楽しさを教えてくれる本。いかにも海外文学らしい調子が素敵です。何が起こっても、どういう結論でも、さっぱりと読ませてくれる。――上巻でも思ったけれど、どうしてこれで1つの作品に出来るのだろう。バランス感覚が、絶妙な上に独特すぎる。2017/02/23

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