出版社内容情報
本書は11世紀にあらわれたインド文学史上最大の説話文学集であり,「ウダヤナ王行状記」と「ナラヴァーハナダッタ行状記」を全篇の枠とし,その中にあらゆる源泉から流れ出た物語の大小の河川が流れこんでいる.まさしく物語(カター)の河川(サリット)が注いだ一大海岸(サーガラ)であり,中世ヨーロッパの寓話,説話の源泉でもある.
感想・レビュー
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NAO
63
カター・サリット・サーガラは、「物語の河川が流れ入る海」の意。『マハー・バーラタ』で語られているパーンドゥ一族の子孫シャターニーカ(アルジュナの息子アビマニユの曾孫)から三代にわたる王の話を中心に、神話・伝説・寓話を収めた説話集。第一巻は、シャターニーカの息子ウダヤナ(ヴァツァ王)の誕生から彼が四方を征服して獅子座に座るまで。彼の行状を描きながら、様々な説話がおりこまれている。相手を諌めるための例として語られることが多いため、教訓的な説話が多い。2020/04/27
イタロー
0
とある王女の心を慰めるため、婆羅門ソーマ・デーヴァが著したインドの説話集。2021/11/16