内容説明
1927年、カーニバルに沸くブエノスアイレスの夜、主人公のエミリオ・ガウナは仲間たちとどんちゃん騒ぎをしたすえに意識もおぼろのまま“仮面の女”と邂逅する。女はいつのまにか消えてしまうが、疲労感のうちに人生の頂点をなす瞬間を経験する。あの夢のような体験をもう一度生きなおすべく主人公は3年後、ふたたび仲間たちを引き連れてカーニバルの夜にくり出すのだが…ラプラタ幻想文学の旗手ビオイ・カサーレスによる、ボルヘスが“世界で一番美しい物語”と評した傑作。
著者等紹介
カサーレス,アドルフォ・ビオイ[カサーレス,アドルフォビオイ] [Casares,Adolfo Bioy]
1914年、アルゼンチンのブエノスアイレスに生まれ、1999年、同地で没した。十代のころから幻想的な作風を特徴とする小説の執筆を手掛ける。十八歳のときのボルヘスとの出会いは、後の創作に大きな影響をおよぼした。1940年、アルゼンチン出身の女流作家シルビナ・オカンポと結婚、代表作である『モレルの発明』により名声を飛躍的に高める。『脱獄計画』(1945)、『豚の戦記』(1969)などの長編をはじめ、短編も発表。1990年にセルバンテス賞を受賞
大西亮[オオニシマコト]
1969年、神奈川県生まれ。神戸市外国語大学大学院博士課程修了(文学博士)。現在、法政大学国際文化学部教授。専攻、ラテンアメリカ文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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