出版社内容情報
『秋夜』『影の告別』『このような戦士』他二十一篇は様々なスタイルの短文から成るが,作者自身散文詩であるという.「絶望は虚妄だ,希望がそうであるように」.一九二○年代の苦しく困難な時期に魯迅はこのように書き記した.訳者は死の直前まで精魂こめて魯迅の改訳にあたった.本作品を魯迅文学の精髄として最も重くみる.
内容説明
『秋夜』『影の告別』『このような戦士』他21篇の小品は、詩あり散文あり、また即物的なもの、追憶的なもの、観念的なもの、象徴的なものが入り混り、それぞれ他の作品と関連しあっている。従って1篇1篇は魯迅文学のさまざまな面を縮図的に代表しており、魯迅(1881‐1936)自身の愛着も深かった。訳者もまた魯迅文学の精髄として最も重くみる。
目次
題辞
秋夜
影の告別
乞食
わが失恋
復讐
希望
雪
凧
美しい物語
行人
死火
犬の反駁
失われたよい地獄
墓碑銘
崩れた線の震え
意見発表
死後
このような戦士
賢人と愚者と奴隷
押し葉
色あせた血痕の中に
まどろみ