出版社内容情報
おふろばは空色にぬって,部屋のかべには大きなケーキの絵……かぎりなく広がってゆく子どもたちの空想の世界を,クラウスのいきいきとした文章と,センダックの光と色彩にあふれる絵で描きます.
内容説明
この本の子は、おふろばをそらいろにぬりたいのだが、父親はそれをさせない。そこで子どもは、もし自分が家をもっていたら、こういうふうに塗りたいなと思うやり方を夢みる。
著者等紹介
クラウス,ルース[クラウス,ルース][Krauss,Ruth]
1901年にボルティモアで生まれ、コロンビア大学の学生時代には、作家になるための特別な準備はせずに美術や音楽、文化人類学を学びました。そしてこのことが、後に子どものための本を書く上での重要な素地となっています。クラウスの子どもの生活に深く根ざしたリズミカルな文章は、早くから高い評価を受けました。クラウスはこのほかにもすでに20冊以上の絵本を出版していますが、非常にたくさんの詩や小説も書いています
センダック,モーリス[センダック,モーリス][Sendak,Maurice]
現在アメリカでもっとも活躍している画家であるセンダックは、1928年にニューヨークのブルックリンで生まれ、ポーランド系であった父親が語るいくつもの「古い世界」の物語をきいて育ちました。おもちゃ屋のウィンドウ・ディスプレーなどの職業を経て、子どもの本の世界に入り、今までに60冊以上の絵本を手がけています。コールデコット賞をはじめ多くの賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆうゆうpanda
41
「おふろばをそらいろにぬりたいな」父さんにはいけないよっていわれるけど。DIY流行だから、なんか良いかもと思ってしまった私です。僕の想像はぐんぐん広がっていきます。それが全て優しい発想なのです。足をケーキに突っ込んだ子供のお母さんは、怒るのではなく、恥ずかしがっているのだし、そもそも夢の家は友達と一緒に住む家なのだからです。色々な顔の友達が(ここはセンダック絵の豊かな発想に驚かされる部分)出てくる僕の夢は終いには「ひろびろとしたうみをつくろう」になります。海の側に家を作るのではないところが何だか素敵です。2016/05/06
野のこ
37
ルース・クラウスさんを読みたくて。子どもの自由な発想と、その無垢な明るいかけ声にじわじわ泣きそうになった。ぼくがつくるおうちは夢みたいに素敵でした。躍動感 温かさ ロマンチックな絵も良かったです。元気になれそう。2018/03/31
たーちゃん
25
息子は「綺麗な色で塗ったねー」と言っていました。2022/11/01
ふじ
20
おふろばを空色に塗りたい、天井は全部緑で…子どもだって自分の思い通りのお家が欲しい気持ちは、今も昔も変わらないんだなぁ。現代ではゲームがかなりその夢を手助けしてくれるけれど、やはり子どもの作品は常識を手にしてしまった大人がやるのより創造力豊かで感心するものです。2021/12/27
gtn
19
つまり今はそんな家ではないのだろう。階段を作りたいと言っているぐらいだから、二階もないのかもしれない。ともあれ、何かあれば自分を取り戻せる原点を作りたいとの切なさは分かる。2019/11/25