出版社内容情報
フルーーフルーー……笛の音は風にのり、彼方にこだまして、眠るだれかをよびおこす。タタ、タタ、カチャ、ケチャ、ビーン、ビーン……!重なり広がり響きあい、音は喜びに満ちていく。圧倒的な画力とみずみずしい感性で絵本の新境地に挑む画家・阿部海太が描く、音楽のうまれる神秘的な瞬間。心地よい余韻がのこる絵本。
著者等紹介
阿部海太[アベカイタ]
絵描き・絵本描き。1986年生まれ。埼玉県出身。東京藝術大学デザイン科卒業後、ドイツ、メキシコに渡る。2011年に帰国後、神話や根源的なイメージをモチーフに絵本や絵画作品を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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モリー
69
音楽の絵本かな?🤔音楽と言っても、原始世界で人類が始めて音楽と出会った瞬間を再現して見せられているような不思議な世界が描かれています。文字を介さず、絵が見るものの心に直接何かを訴える度合いの大きな絵本でもありました。雨だれや風の音、虫の音、狼の遠吠え…それらの音が重なり合う瞬間、響き合った瞬間、人は音楽に出会ったのだろうか。2021/10/05
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
49
著者2作目。「みち」でも絵が印象的でしたが、こちらはみちとは違い暖色系の色合いで迫力を感じました。ぼくが笛を吹いたら、いろんな動物ととセッションが静かに始まる。音を絵に描いたらこんな感じなのでしょう。2021/02/28
とよぽん
43
阿部海太さんの絵本、初めて読んだ。図書館で見た表紙に呼ばれて。色や構図が特徴的で、ストーリーよりも絵が強く印象に残った。どの絵も飾っておきたいほど。2022/12/03
ちえ
35
笛を吹いていたら、色々な動物が来て音楽を奏で、音が重なり重なり…読みながら目をつむり、想像する、夢のような世界。なんて美しい、世界と一体になって、溶けてゆくよう。絵も重なったり、時にスクラッチアートになったり…。とても良かった。2024/09/22
ころちくわ
26
独特の色使いがとてもきれい。笛の音と絵が混ざり合っているみたい。人間を含めた地球上の動物と植物が音の余韻を感じて、眠りにつくような感じ。2023/09/12