出版社内容情報
少女エルシー・ピドックは,妖精になわとびの秘術を習い,誰にも負けない名手になった.長い時が経ったある日,この村をおそった危機に,おばあさんのエルシーが立ち向かう.有名なお話が美しい絵本に.
内容説明
幼い少女エルシー・ピドックは、生まれながらのなわとび上手でした。七つになったころ、その評判は、ケーバーン山に住むフェアリーたちにに届いて、エルシーは、なわとび師匠アンディ・スパンディから、三日月の晩に、妖精の秘術を教わることになったのです…。
著者等紹介
ファージョン,エリナー[ファージョン,エリナー][Farjeon,Eleanor]
1881‐1965年。イギリスの詩人・作家。『リンゴ畑のマーティン・ピピン』で作家としての地位を確立。みずみずしい感性と想像力で、『ムギと王さま』など、たくさんの美しい物語や詩を紡ぎだした。1956年、第1回国際アンデルセン賞を受賞
ヴォーク,シャーロット[ヴォーク,シャーロット][Voake,Charlotte]
1957年生まれ。イギリスの画家。『ねこのジンジャー』『でんしゃがくるよ!』などの絵本で、いくつもの賞を受賞
石井桃子[イシイモモコ]
1907年生まれ。編集者・作家・翻訳家として、また児童図書館活動の草分けとして活躍
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
47
ファージョンの物語、訳はやはり石井桃子さんで。ファージョンらしい奇想天外の面白い話だった。日本語が少しかしこまった印象ではあるが・・・。女の子、女性の活躍に拍手。2022/11/12
tokotoko
38
とてもキレイな若草色が心に残ります。エルシー・ピドックという女の子が貧しい家に生まれるところから始まります。エルシーが最初に聞きつけたのが、なわとびの音と、跳びながら歌うなわとび歌でした。エルシーはなわとびと共に育ち、ついにはケーバーン山に住む妖精とも知り合うこととなります・・・。字がとても多い絵本です。でも、淡く軽い絵と一体化して読めるので、あっという間でした。なわとび好きの方も苦手な方(私!)も、久しぶりにこの本で、なわとびを楽しみ直してみませんか?子どもよりきっと、大人を惹きつける1冊です。2014/09/06
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
18
ストーリーテリングを絵本化しているので、ちょっと長め。ファンタジー。なわとび上手な少女エルシーが、ある日なわとび師匠から妖精の秘術を教わることになり、月に一度、三日月の晩に眠ったまま山に登り飛び方をマスターします。2018/10/27
がらくたどん
16
本棚整理。子供の頃によく読んだマーティン・ピピンのお話の中でも大好きだったおはなし。縄跳び上手のエルシーが妖精から素敵な飛び縄と秘術を授かり・・。おばあちゃんになってすっかり縮んでしまったエルシーは村の子供たちのために子供時代の短い妖精の飛び縄で意地悪領主に縄跳び勝負を挑む。「アンディ、スパンディ、さとうのキャンディ、アマンド入りあめんぼう!」(持ち手を舐めると美味しいのだ)石井桃子さん訳の妖精仕込みの縄跳び呪文は今でも気分よく散歩していると頭に浮かんでくるから不思議。でも縄跳びは昔も今もヘタッピのまま。2021/02/24
april-cat
15
いちばん好きな絵本かもしれません。なんど読んでもいいです。ファージョンはどこがどういいって、言葉でなかなか言い表せないのがもどかしいんですが、好きな人にとっては、なんど読んでも、からだの細胞のすみずみまで染みわたるような深い満足感がえられます。2012/02/09