出版社内容情報
同時代人への哀惜をこめ、感傷に流れず過去を検証する。著者畢生の「晩年図巻」シリーズ待望の続編は、〈ミレニアム〉に湧き立った二〇〇〇年から、誰もが言葉を失った二〇一一年三月一一日まで、平成中期に世を去った八〇人の晩年を描き出す。本巻には元祖『人間臨終図巻』の山田風太郎、古今亭志ん朝、張学良、ナンシー関らを収録。
内容説明
『人間晩年図巻』「二〇〇〇年代編」、開幕。新たな“ミレニアム”に沸いた二〇〇〇年から、誰もが言葉をなくした二〇一一年三月十一日まで、平成中期に世を去った八十人の晩年を全三巻で描き出す。一巻目にあたる本書には、元祖『人間臨終図巻』の山田風太郎、“9・11”の実行犯モハメド・アタ、“消しゴム版画家”ナンシー関、“一億円の拾得者”大貫久男らを収録。
目次
2000年に死んだ人々(仙波龍英(過度の飲酒の結果の衰弱死か・48歳)―「青春の物語」を拒むつぶやき
梶山静六(閉塞性黄疸・74歳)―マスコミが聞き流した公式答弁 ほか)
2001年に死んだ人々(並木路子(入浴中に心筋梗塞・79歳)―「リンゴの唄」が決めた「昭和戦後」の色
田山幸憲(舌がん・54歳)―東大中退パチプロ人生 ほか)
2002年に死んだ人々(ビリー・ワイルダー(肺炎・95歳)―『サンセット大通り』の風景
トール・ヘイエルダール(脳腫瘍・87歳)―世界への「再参加」と「探検記」 ほか)
2003年に死んだ人々(尹学準(突発性間質性肺炎・70歳)―密航以来五十年
安原顯(肺がん・63歳)―「スーパー・エディター」の鬱屈 ほか)
著者等紹介
関川夏央[セキカワナツオ]
作家。1949年、新潟県生まれ。上智大学外国語学部中退。『海峡を越えたホームラン』(双葉社、1984年)で第7回講談社ノンフィクション賞、『「坊っちゃん」の時代』(谷口ジローと共作、双葉社、1987‐97年)で第2回手塚治虫文化賞、2001年には、その「人間と時代を捉えた幅広い創作活動」により第4回司馬遼太郎賞、『昭和が明るかった頃』(文藝春秋、2002年)で第19回講談社エッセイ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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