出版社内容情報
キリスト教の根幹にある善悪二元論は、「悪魔」という矛盾を抱えたまま時を超えてきた。ヨーロッパ精神の闇に迫る、泰斗渾身の大著。
内容説明
キリスト教の根幹にインプットされた善悪二元論、それは「悪魔」という矛盾を抱えたまま時を超え、様々な文学・絵画・思想の根本問題としてヨーロッパ史を彩ってきた。魔女狩りに収斂しゆく「異端」をめぐる宗教学的議論、トリスタンとイゾルデ、タンホイザー説話、ファウスト伝承など、悪魔が跋扈する多種多様な物語、そして人間の「善」と「悪」をめぐる哲学の系譜…複数の水脈に分け入りながらヨーロッパ精神史に秘された闇に迫る、泰斗渾身の集大成。
目次
序章 デモノロジーと西欧の影の精神史
第1章 神の弟
第2章 キリスト教とグノーシス
第3章 堕天使という嘘
第4章 原罪という嘘
第5章 処女マリアという嘘―テオフィルスと悪魔との契約
第6章 魔女という嘘―唯名論の問題提起
第7章 愛は悪魔よりも強し―ミンネザングとトリスタン
第8章 自由意志か奴隷意志か―エラスムス対ルター
第9章 人間の本性は善か悪か―カント、ヒューム、ルソー
著者等紹介
高橋義人[タカハシヨシト]
1945年生まれ。平安女学院大学国際観光学部特任教授(国際観光学)、京都大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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