出版社内容情報
歴史理解において宗教をとりわけ重視する著者の民衆宗教に関する著作群は,宗教学・宗教社会学の研究にも多大な影響を与えてきた.変革への主体形成の契機から世界の全体性を問う契機へ,という宗教の歴史的役割をめぐる見方の転換も含め,その模索を跡づけ,著者の宗教論・宗教史学の全貌を見渡す.(解説=島薗進)
内容説明
宗教を通じた歴史理解を一貫して模索し続けてきた著者の宗教論・宗教史学の軌跡とその全体像。
目次
1 歴史のなかでの葛藤と模索(仏教史における伝統と近代―葛藤と模索;「世直し」の論理の系譜―丸山教を中心に)
2 天皇制下の民衆と宗教(天皇制下の民衆と宗教;大本教と「立替え立直し」;出口王仁三郎思想)
3 近代転換期における宗教と国家
4 近代社会の変容と宗教運動(民衆宗教と「近代」という経験;現代日本における「宗教」と「暴力」)
解説 宗教とコスモロジーから見えてくるもの―安丸歴史学の「思想」軸
著者等紹介
安丸良夫[ヤスマルヨシオ]
1934年生。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。一橋大学名誉教授。日本思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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