叢書震災と社会
南海トラフ巨大地震―歴史・科学・社会

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  • サイズ B6判/ページ数 192p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000285315
  • NDC分類 369.31
  • Cコード C0336

出版社内容情報

必ず来る「西日本大震災」にどう備えるか。大災害を繰り返してきた南海トラフ巨大地震の歴史記録を徹底検証し、その発生機構に独自の視点で迫る。都市型震災の脅威を『大地動乱の時代』で予見し、自ら造語した〈原発震災〉の警鐘を鳴らし続けてきた地震学者が「地震に強い社会」を根底から問う。

内容説明

必ず来る「西日本大震災」にどう備えるか。大災害を繰り返してきた南海トラフ巨大地震の歴史記録を徹底検証し、その発生機構に独自の視点で迫る。都市型震災の脅威を『大地動乱の時代』で予見し、自ら造語した“原発震災”の警鐘を鳴らし続けてきた地震学者が「地震に強い社会」を根底から問う。

目次

第1章 南海トラフ巨大地震の歴史(くり返し発生した巨大地震;昭和の南海トラフ巨大地震;幕末の南海トラフ巨大地震;近世の南海トラフ巨大地震;中世の南海トラフ巨大地震;古代の南海トラフ巨大地震)
第2章 南海トラフ巨大地震の科学(フィリピン海プレートの沈み込み;地震と津波の正体;政府を想定した最大クラスの南海トラフ巨大地震;南海トラフ巨大地震の原動力を問い直す;過去の南海トラフ巨大地震の震源像)
第3章 南海トラフ巨大地震と社会(南海トラフ巨大地震の被害想定;巨大な危険施設―原子力発電所とリニア中央新幹線;超広域複合大震災の時代にどう備えるか)

著者等紹介

石橋克彦[イシバシカツヒコ]
1944年神奈川県生まれ。東京大学理学部地球物理学科卒業、東京大学大学院理学系研究科博士課程単位取得退学、東京大学理学部助手、旧建設省建築研究所国際地震工学部室長、神戸大学都市安全研究センター教授などを経て、神戸大学名誉教授。中央防災会議専門委員、原子力安全委員会専門委員、国会東京電力福島原子力発電所事故調査委員会委員などを歴任。専門は地震学、歴史地震学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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壱萬参仟縁

24
震災は社会が激震や大津波に襲われた災害(社会現象)で、自然現象の大きいのが震災にあらず(ⅵ頁)。用語はゴシ太本。南海トラフ巨大地震とは、駿河~南海トラフの陸側の海底から沿岸陸地の地下を震源域とする巨大地震(4頁)。活断層や隆起・沈降地形の調査には変動地形学が重要(30頁)。1854年安政東海地震では、震度6~7。木祖村や飯田市は震度5(36-7頁)。最大クラスの南海トラフ巨大地震の震源域は相当程度の広さがある(141頁図2-13)。リニアモーターカーの路線図も被る部分があるような気もするが。 2014/10/08

coolflat

4
著者は、南海トラフ巨大地震への長期的対策として、原発からの脱却、リニア新幹線の建設中止、三大都市圏への集中・過密の解消を挙げている。加えて、東京五輪も警鐘を鳴らしている。原発は、一極集中した大都市の消費を支えるために必要とされ、また「答申」ではリニア新幹線の意義として、三大都市圏が短時間で結ばれるために、日本の人口の半数が含まれる巨大都市集積圏が形成されることを挙げている。大都市一極集中だからこそ、原発、リニア、東京五輪なのである。安倍政権の政策とは真逆の分散型社会を築かなければ、また多大な犠牲を伴う。2014/07/13

今夜は眠れない

3
参考に2016/06/21

ともたか

2
地殻変動は繰り返す。それは海の波に似て寄せては返すものだからだ。 南海トラフはフィリピンプレートに太平洋プレートが沈み込むことによって できている。深い海溝はその流れこむ早さと粘着度で造られている。 それが弾けた時に起こる大きなエネルギーはとてつもないものだろう。 2015/07/07

Mc6ρ助

1
『・・・南海トラフ巨大地震に備える一端として本章で述べたこと---原発からの脱却、リニア新幹線の建設中止、三大都市圏への集中・過密の解消---は・・・南海トラフ巨大地震に賢く備えることは、経済成長至上主義と、それによる貧富や地域間の格差を正し、人間本来の豊かさを取り戻すことに通じるものであるだろう。(p205)』地震の理論は理解の外だが、地震は起きるもの、地震は止められないが震災は私たちの知恵で軽減できる、と。天災を人災にするようなことはやめようねと言っていると思うが、だが、ここまでの明言は予想外でした。2015/10/16

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