出版社内容情報
魔法使いのゲドが〈影〉と戦ってから数年後,ここアースシーの世界では,島々の間に紛争が絶えない.ゲドは世の中を平和にする力をもつという謎の腕環を求めて,アチュアンの墓所の地下迷宮に入りこむ….
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
65
話の中心はテナーという少女になります。最初のうちはゲドが出てこないので、いつ出てくるのかと気になっていましたが、色々冒険していたようですね。テナーの世界には色を感じることがなかったのですが、ゲドと関わっていくうちに色彩を帯びていくように見えました。ゲドは何か特別なことをしたわけではないのですが、彼がいるだけで物語の空気が変わります。テナーが決断する立場から普通の女の子になったのは良かったと思いました。物語の進展は早い気もしますが、ゲドと出会ったテナーの今後が楽しみです。2015/07/14
Die-Go
27
新刊の刊行に合わせて再読。至高であるように見えて、本質的には囚われている存在である巫女を、本当の自由に導くきっかけを与えるゲド。女性解放の先鞭を切っているように感じられもするが、そこまで考えずとも面白い物語。2025/06/21
NAO
17
テナーの色のない世界が、ゲドが来たことによって変化していく。ゲドは、一巻と違ってそれほどたいしたことをしていないのに、彼がいるだけで雰囲気が変わるというのがすごい。何かをしているとおおっぴらに書くことなく、でもちゃんと強い力を発しているのだということを伝えられる筆力ってすごいと思う。テナーが普通の人間に戻れて、本当によかった。2015/05/23
ムラサキ
9
テナーの生い立ち。闇を拒否あるいは支配されるのではなく、その存在を認め光へと向かうことが必要である。2022/09/25
ホンダ
9
アルハと地下迷宮の話に絞られているため、1巻の影との戦いよりずっと読みやすかった。 ハイタカも含めて登場人物の描写が前作より魅力的に感じた。作者が腕を上げたのかな? 前作で少し引っかかっていた訳文の言葉遣いも今作では違和感は殆ど感じられないし、物語の面白さは相変わらず折り紙つきです。 教養のために読むいわゆる名作という感じではなく、映画「七人の侍」のようにどの時代の人間が読んでも深い部分で感動する普遍性を持った作品だと思います。2019/05/03