マリー・アントワネットとマリア・テレジア秘密の往復書簡

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  • サイズ B6判/ページ数 431,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000248013
  • NDC分類 288.493
  • Cコード C0022

出版社内容情報

「あなたを待っているのは途方もない不幸だけだと,私は今から断言できます」.娘の輿入れから自らの死の間際まで,母マリア・テレジアは天真爛漫な娘を諭し続けた.秘密裡に交わされた往復書簡でたどる感動の11年.

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Yuzupon

10
母娘が秘密に毎月交わした現存する書簡167通と、かなりの量の注釈。歴史を動かした当人によって書かれた文章は、これまで読んだどんな本よりも性格や人間関係が鮮やかに見えて面白く、読んでよかった。私的な手紙の中ではどこまでも心配性のお母さんと自由を謳歌する奔放な娘。マリアテレジアの没年付近のしつこすぎる孫の催促(出産直後ですよ…)、アントワネットの落ち着きのない文章が整ってゆく様子、素行の悪さを毎度説教され不貞腐れ言い逃れを書き綴りながらも母は怖いらしい様子(でも治らない…)、とても人間臭く魅力的。2017/01/20

星落秋風五丈原

10
770年以後十年間に渡る母と娘の往復書簡。かたやオーストリアの女帝マリア・テレジア、かたやその末娘でフランス王室に輿入れしたマリー・アントワネット、この二人が書き手。シェーンブルンとヴェルサイユ、両宮殿間を頻繁に秘密の書簡が行き交ったのには理由がある。ハプスブルグ家の女帝が。久しく覇権を争ってきたブルボン家との和解と同盟強化のため、政略結婚の道具として差し出した14才の娘の未熟さを心配して、毎月一回、欠かさず書簡をしたため、礼儀作法を守る教養ある貴婦人に仕立て上げようと決意したためだ。2006/06/28

智湖

9
歴史にたら、れば、は無いといいますが、アントワネットがもう少し思慮があれば、偉大な母の言葉を聞きいれていれば、と悔やまれます。 母のこのままでは、恐ろしい不幸があなたを待っています、という母の嘆きにも似た注告、兄が憂慮し、革命は悲惨なものになるだろうと書き残した事実を考え、アントワネットの悲劇の最期に身ぶるいしました。 ただ、この書簡では母娘の微笑ましいやりとりもあり、彼女達の肉声を聞くようで楽しくもありました。2017/06/01

さゆき

9
オーストリアの女帝マリア・テレジアと、その娘でフランス王妃のマリー・アントワネットの往復書簡。とても面白かった。王族というだけで違った目で見てしまいがちだけれど、ここにあるのはごく普通の母娘の会話だ。手紙の随所から母の娘への愛が伝わってくるし、母の厳しい叱責に言い訳を並べる王妃の手紙も微笑ましい。14歳にして一人で言葉も通じない異国に渡った王妃は、母との往復書簡にどれほど慰められたことだろう。母娘の互いに対する深い愛に心が温かくなる。2016/07/20

ciccio

6
娘には手紙を読んだら、必ず焼いて処分するように命じていたにもかかわらず、母は娘からの手紙と自分の手紙(写しをとらせてまで)を、書庫に保管させていたと聞きました。そのお陰で私たちの知るところとなった母娘の往復書簡。一貫して娘を心配し、諭し、導こうとする母に対し、娘は最初こそおろおろするものの、時に不貞腐れ、開き直る幼さや、素直さを見せます。そんなどこの母娘にも見られる情景や、生活の空気感までもがいきいきと伝わってきます。とても貴重な一冊でした。2015/03/25

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