出版社内容情報
観光という近代的営為を通じて、満洲における「帝国の物語」はどのように紡がれ、満洲国崩壊後の「失われた帝国への郷愁」はどのように醸成されたのか。観光が生み出した欲望と記憶の背後に潜む政治的意図を解明し、個人と国家、そしてその間に立つ満鉄や在満県人会などさまざまな主体の思惑が絡み合う複雑な構造を明らかにする。
内容説明
観光という近代的営為を通じて、満洲における「帝国の物語」はどのように紡がれ、満洲国崩壊後の「失われた帝国への郷愁」はどのように醸成されたのだろうか。観光が生み出した欲望と記憶の背後に潜む政治的意図を解明し、個人と国家、そしてその間に立つ満鉄やJTB、在満県人会などさまざまな主体の思惑が絡み合う複雑な構造を明らかにする。
目次
序章
第1章 戦地から旅行地へ―かきたてられる旅行欲
第2章 満洲観光ツアーの誕生―「ロセッタ丸満韓巡遊」(一九〇六年夏)
第3章 満洲修学旅行の誕生―全国規模の「満韓修学旅行」(一九〇六年夏)
第4章 満洲観光の「代理ホスト」と観光空間の形成
第5章 “憧れの的”としての満洲―学生たちの旅路
第6章 日本旅行会主催の満洲観光ツアー―消費文化の一環として
第7章 「楽土」を走る観光バス―満洲国時代の都市観光と帝国のドラマトゥルギー
第8章 観光・民俗・権力―民俗行事「娘々祭」の変容
第9章 ポストコロニアルな「再会」―満洲観光の戦後史
終章
著者等紹介
高媛[コウエン]
1972年、中国北京市生まれ。1994年、吉林大学日本語学部卒業。1995年に来日。2003年、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得満期退学。2005年、博士号取得(社会情報学、東京大学)。現在、駒澤大学グローバル・メディア・スタディーズ学部教授。2011年4~9月、ハーバード大学ライシャワー日本研究所客員研究員。2020年4月~2021年3月、東京大学大学院情報学環・学際情報学府客員教授。専門は、歴史社会学・観光社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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