内容説明
超弦理論とは、重力を含めた素粒子の相互作用の統一理論をめざす試みである。1990年代半ばから現在まで続く著しい発展によって超弦理論は大きく進歩し、一般相対性理論を越えてミクロな重力理論を与え得るものとして注目される。前半ではM理論やDブレーンなど超弦理論の進展をになった基本事項を紹介し、基礎的な解説を行う。後半では最先端の発展、特にゲージ/重力対応についてくわしく論ずる。超弦理論の現状と雰囲気をできるだけやさしく解説。
目次
1 超弦理論の発展(超弦理論の第二革命;BPS状態;超重力理論 ほか)
2 タキオン凝縮(ブレーン上のタキオン場;ソリトン解)
3 ゲージ/重力対応(Near horizon極限;ゲージ理論における粒子と古典解上の弦の対応;4次元超対称ゲージ理論 ほか)
著者等紹介
江口徹[エグチトオル]
1948年生まれ。1970年東京大学理学部卒業。東京大学大学院理学系研究科物理学専攻教授。専門は、素粒子論、超弦理論
今村洋介[イマムラヨウスケ]
1970年生まれ。1993年京都大学理学部卒業。東京大学大学院理学系研究科物理学専攻助手。専門は、素粒子論
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