内容説明
2000年9月、国連はミレニアム開発目標を制定し、2015年までに全力で貧困削減を推進することを表明した。では、貧困を削減するにはどのような方法があるのだろうか。本書は、従来の公共支出・サービスによる貧困削減ではなく、貧困層自らが経済主体として生計向上に取り組むという側面を重視し、第1部では、高度成長期の日本のほか東南アジア、アフリカの開発途上国の事例分析を通じて、貧困削減に有効な経済発展のパターンを検討、第2部では、貧困削減への制度的取り組みを追究する。
目次
世界の貧困削減への取り組みとその現状
第1部 雇用を通じた貧困削減(雇用を通じた貧困削減―国際比較研究;日本―高度成長が導いた貧困削減;バングラデシュとカンボジア―後発国のグローバル化と貧困層;ケニア―製造業の高賃金と低雇用)
第2部 貧困削減への制度的取り組み(マイクロファイナンス―貧困削減への金融仲介;ソーシャル・ファンド―雇用吸収と地方開発;公的雇用プログラム―貧困の多様な要因への対応;障害者のエンパワメント)
著者等紹介
山形辰史[ヤマガタタツフミ]
1963年生まれ。日本貿易振興機構アジア経済研究所開発研究センター主任研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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