出版社内容情報
世界に広がるイスラム・ネットワークの波,イラン革命の衝撃と米ソの誤算,そしてソ連崩壊に伴うイスラエル社会の変容-.テロ事件の背景にある国際的激動の深層を,NHKの取材班と専門家たちが共同で探る.
内容説明
「なぜ、アメリカは狙われたのか?」、「なぜ、テロリストはアメリカを狙ったのか?」、そして「その問いは、なぜ、かくも遅れて発せられたのか?」という疑問は、未だ「名前のない戦争」に影のようにつきまとっている。NHKは、これまでの取材と、中東地域や現代思想の専門家の緊急討議をもとに、ハイビジョン特集『なぜ、アメリカか?なぜ、アフガニスタンか?~同時多発テロの底流を探る~』(二〇〇一年一二月一日)を放送した。現下の情勢に関するもっとも先端的な議論がここで展開されたと思う。このブックレットは、メディアを越えた共同作業の結果である。
目次
アメリカ対イスラム?―イラン革命の衝撃
湾岸戦争と「十字軍」
世界に広がるイスラム・ネットワーク
パレスチナ・イスラエル問題の現在
「自由への道」をどう創り出すか
著者等紹介
西谷修[ニシタニオサム]
1950年生まれ。東京大学法学部卒業。現在、東京外国語大学大学院教授。フランス文学/思想
酒井啓子[サカイケイコ]
1959年生まれ。東京大学教養学部卒業。現在、アジア経済研究所副主任研究員。イラク政治研究
臼杵陽[ウスキアキラ]
1956年生まれ。東京外国語大学外国語学部卒。現在、国立民族学博物館助教授。国際関係論・中東地域研究
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
9
初読。世界的な対テロ戦争を誘発するにいたったこの事件をたどり、現代世界が突き進もうとしている事態が何なのか見極める必要がある。2012/07/29
keepfine
1
「9.11同時多発テロを誘発する条件が、どのような事情の中に醸成されてきたのか」「このような暴力と諸国家の暴力とはどのように絡んでいるのか」「それが遠くない歴史の中でどのような錯綜を演じてきたのか」といった問題意識に立ち、そこから単なる大規模なテロ事件としてではなく、世界的な対テロ戦争を誘発するに至った9.11の底流をたどり、今行われつつある対テロ戦争その本質そのものに照明を当てる。2018/09/15
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- 和書
- きみのこと好きだよ