内容説明
ゆるやかに結びつき、奇妙な形をして、普通の分子にはない機能をもつ超分子。そのしなやかな振る舞いは驚くべき効果を生む。ワサビの鮮度を保つ、匂いの強さを測るなどの身近なはたらきから、生物の中にあるナノマシンとその利用、カーボンナノチューブを使った宇宙エレベーターなど、超分子の可能性をたっぷり紹介する。
目次
1 超分子の夜明け
2 自由発想で組み立てる超分子―風変わりな形とその機能
3 台所から生まれた超分子―膜という大きな可能性
4 生体は超分子の宝庫
5 炭素で宇宙を目指す―新感覚の超分子たち
著者等紹介
有賀克彦[アリガカツヒコ]
1962年生まれ。東京工業大学工学部卒業。東京工業大学大学院理工学研究科修了。工学博士。東京工業大学助手、新技術事業団・超分子プロジェクト・グループリーダー、奈良先端科学技術大学院大学物質創成科学研究科助教授、科学技術振興事業団・相田ナノ空間プロジェクト・グループリーダーを経て、物質・材料研究機構物質研究所超分子グループディレクター
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感想・レビュー
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takao
2
ふむ2024/01/10
hiruponnn
0
宇宙エレベーターって、つなげる”ひも”には何を使うのだろうとしばらく前のニュースをみて思いました。調べなかったので疑問はそのままになっていたけれど、ここでその答えに出会えるとは・・・。化学系の本か?と思いつつ読んでいく内に生物の事だったり、宇宙開発の事だったり、幅広い話題に触れてあって楽しく読めました。2012/10/17
shintarou
0
章ごとにそ章の要点がまとめられていて分かりやすかった。あとがきに書いてある通り専門的な知識がなくても読めたのでよかったです。2012/03/14
あれたか
0
シャボン玉の部分だけ。シャボン玉の膜の表面には界面活性剤が整列(疎水部分を外に投げ出す形)し、水の表面張力を弱めるからうまく広がってふくらむ。表面と表面(裏面?ちょうどシャボン玉の内部となる側)の間は水のなかを界面活性剤がウロウロ漂っていて、薄くなったところを補ったりしている。また、ところどころ層になっているところもあり、シャボン玉が虹色に見えるのはそれによって入ってきた光が干渉を起こすから。2012/01/18
zeroset
0
超分子とは、分子間の弱い相互作用によって、いくつかの分子が自発的に集合した構造のこと。分かり易い入門書。2006/12/17
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- 和書
- 島崎藤村研究 第8号