神々と吸血鬼 - 民族学のフィールドから

神々と吸血鬼 - 民族学のフィールドから

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  • サイズ B6判/ページ数 155p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000028226
  • NDC分類 389.67
  • Cコード C0039

出版社内容情報

70年代末,強靱な固有の文化を育み続けてきたボリビアの小さな先住民の村にもついに近代の波が押し寄せ,伝統を破壊し人々の絆を切断してゆく.10年に亙るフィールド調査を通じて村人と深く交わった著者は,村の危機を象徴する「吸血鬼」事件を解き明かそうとする中で,自らの学問への問いを抱え込む.簡潔な文章が深い余韻を漂わせる.[43]70年代末,強靱な固有の文化を育み続けてきたボリビアの小さな先住民の村に押し寄せた近代の波は,伝統を破壊し人々の絆を切断してゆく.危機を象徴する「吸血鬼」事件に迫る著者が,自らの学問への問いに直面する過程を描く.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

めがねまる

13
ボリビアの先住民チパヤの領土で起きた「吸血鬼事件」を主題に据えながら、先住民の社会構造が近代化によってどう変わっていったか、民俗学者として何を思ったかが詩情を伴って描かれる。チパヤという土地はキヌアの栽培と牧畜で成り立っており、グーグルアースで見てみたら、本当に何もない原野だった。タイトルに吸血鬼となかったら確実に手に取らなかったけど、読んでみたら面白かった。最初は慣れない単語と社会構造を覚えるのが大変なのでメモを取りながら読むほうがいい。2020/08/26

へんかんへん

5
私が神だった日2017/04/13

★★★★★

1
『敗者の想像力』で有名な歴史人類学者の手による、ボリビア先住民チパヤの民族誌。現代のアンデス地方の村落における信仰とアイデンティティの変容を、魔女狩りにも似た吸血鬼事件を中心にして描き出す作品です。節々からは感傷的な「消滅の語り」を感じるのですが、文化人類学が不可避に孕む権威にも自覚的だし、吸血鬼の嫌疑を掛けられた男との対話からはクラパンザーノ的な多声性も感じます。ちっと判断が難しいのですが、読む価値のある一冊と言って良いのではないでしょうか。2009/12/08

Novo

0
吸血鬼がいかに利用されたかという民族学的分析を含む。2009/04/23

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