出版社内容情報
伝統的な世界と意識の問題に、知覚の構造の分析を手掛かりとして、新しい視角から照明を与え、物・世界・他者の哲学的思索を展開した労作。<初版1971年>
内容説明
ギリシャ以来、哲学の中心的なテーマの一つであった存在と意識の関係の問題は、現在、自然諸科学の豊富な成果に直面して、人間のあり方についての思索の中での新たな定位を求められつつある。本書は、伝統的な、世界と意識の問題に、知覚の構造の緻密な分析を手掛かりとして、新しい角度から光を与え、物・世界・他者の哲学的意味を探究するとともに、それらの言語的表現の検討を通して、科学の基礎にある二元論的世界像の構成の解明を企図した労作である。
目次
第1部 言語(ことばの機能とその限界;他人と言葉;生命と意識;言語規制説の再検討;言語と集合;説明と記述;決定論の論理と、自由)
第2部 知覚の問題(物と知覚;知覚の因果説検討;知覚の作用と内容)
第3部 知覚像と科学的世界像(知覚風景と科学的世界像;観測と世界像;幻覚の客観性)
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