目次
ちょっといいふつう
日常の感触
まっとうしたふつう
意識の中心
「ふつう」を超える「ふつう」
かっこいいふつう
中庸のデザイン
ふつうをお願いします
ふつうの曲
スーパーノーマル〔ほか〕
著者等紹介
深澤直人[フカサワナオト]
プロダクトデザイナー。卓越した造形美とシンプルに徹したデザインで、国際的な企業のデザインを多数手がける。電子精密機器から家具、インテリア、建築に至るまで手がけるデザインの領域は幅広く多岐にわたる。デザインのみならず、その思想や表現などには国や領域を超えて高い評価を得ている。英国王室芸術協会の称号を授与されるなど受賞歴多数。2018年、「イサム・ノグチ賞」を受賞。多摩美術大学教授。日本民藝館館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぽてちゅう
17
プロダクトデザイナー深澤直人さんが語る「ふつう」。生活の中の様々なもののデザインや、自身が体験したことから「ふつう」を究めていく。読み進むにつれ「ふつう」という言葉が、なかなかに侮れない言葉だと冷や汗が出る。「フツーで」なんて軽く言い、言った相手に「フツー」を委ねていたことを思うとテキトーとしか言いようがない。デザインという視点で「ふつう」を見抜く目はないけれど、何かと比べて特別と思うものを選び、淘汰されていく中でいつの間にか「ふつう」が残っていき、やがて「上質なふつう」に囲まれる、そんな生活には憧れる。2023/01/26
Porco
11
文章も、ふつうに、うまいですね。2022/08/13
かなすぎ@ベンチャー企業取締役CTO
7
無印良品などで活躍するプロダクトデザイナーの本。「ふつう」とは?ということをあらゆる角度で考えている。有名なプロダクトデザイナーは、こういう視点で日常生活のあらゆる事象を見て、着想したりしてるんだなっていうのが知れていい本。専門ではないものの、ソフトウェアを作ってるとデザインとの境界が微妙な世界で毎日仕事してる。お風呂の椅子の話が出てきた時に、たしかに優れた「ふつう」のデザインは、もう何の疑問も持たないくらい当たり前に日常に溶け込んだデザインだということ。2021/11/20
Koki Miyachi
3
プロダクトデザイナー深澤直人のエッセイ。ふつうとは何かというテーマについて徹底して語っている。デザイン、特にプロダクトデザインは、日頃目にするもののデザインする。それゆえ「ふつうとは何か」という問いが重要なテーマとなる。派手で売り場で目立つデザインを求める売るためのデザインではなく、日常にあり続けるプロダクトにふさわしいデザインは何か。こういう真摯な問いかけが、次にくる優れたデザインを生み出す源泉になるのだと思う。2021/04/15
ponnnakano
3
こんなに「ふつう」のことを考えてるのはふつうじゃないと思う。でも「いいふつう」をつくっていくには、これくらい「ふつう」のことを考え続けることが必要だってのはわかる気がする。と頭の中がぐるぐるしながら思った。「いいふつう」がいいと誰もが思う世の中になってほしい。対談で、深澤さんの『僕らのやっている何かを生み出そうという”何か”は「ふつうの中に極まるふつう」みたいなもので、かなりスペシャルなふつうだと思う。』に対しての、ナガオカさんの「禅問答みたいですね(笑)」に(笑)も含めて同感です。2021/03/30