内容説明
靴だけしか見たことのない男に恋をする母(「靴を買う」)/かっちゃんが告白した。ジーザスに(「すばらしき日々」)/自転車を盗まれてしまった私たちは(「自転車くるくる」)/美術室の彫像に口づけする少女(「マルスのキス」)/本当の地獄を教えてあげる(「形見の花園の廃園」)/ビオラを弾く彼女を見ると、息が詰まった(「木霊」)/海辺の町、奇妙な女子高生三人組(「話を聞いて」)。ティーンエイジの少年少女を描いたオリジナル短編による、アンソロジー・シリーズ第二弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はるき
22
恋の話だと思ったら色んな告白があった。言えないまま胸に秘めていたり、余計なことを勢いで言ってしまったり。読みながら照れてしまった。青春のカユさが素敵。2016/09/17
佐島楓
19
さまざまな告白のかたち七編。十代の女の子向けに書かれた作品が多い中、芦原すなおさんの「木霊」が幻想的で切なく、綺麗だった。どれもよい作品で、いろいろな意味で勉強になったし、新しい作家さんに触れることもできた。2014/03/22
あつひめ
11
自分の思いを告げるって・・・恋だけじゃないんですね。懺悔も願いも・・・もちろん恋心も。でも、告白は聞いてくれる人がいて始めることができる。ただ黙って聞いてくれる人がいること・・・。なかなか面白いシチュエーションでふっと心が柔らかくなったり熱くなったり・・・口元がにやりとしたり・・・一つとして同じものがないところがいい。2011/04/05
よしりん
9
前に読んだ『夏休み。』よりこっちの方が好みだった。中でも‘自転車くるくる’と‘話を聞いて’がよかった。2015/01/31
調“本”薬局問悶堂
1
『すばらしき日々』『自転車くるくる』『マルスのキス』が印象的だ。 単に“告白”って言ってもいろいろある。はずなのに、あまりいろいろある感じがしなくて、そう言う意味では残念なアンソロジーだった。 相手、理由、経緯、内容………告白にもいろいろあるのに。 《2020年5月 登録》2006/09/19
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