出版社内容情報
「エリーズ・ギャロワ博士が会いたがっている」人工知能たちがグアトにそんな噂を教えてくれた。面談を求められるような理由に心当たりはなかった。ほどなくして彼女は行方不明になってしまう。
ギャロワ博士は、ヴァーチャル世界に資する研究を続け、ついに「究極の恵み」とまで賞される成果をあげたという。博士は自らの意志で姿を消したのか、それとも事件に巻き込まれてしまったのか。
内容説明
「エリーズ・ギャロワ博士が会いたがっている」人工知能たちが、グアトにそんな噂を教えてくれた。面談を求められるような理由に心当たりはなかった。ほどなくして彼女は行方不明になってしまう。ギャロワ博士は、ヴァーチャル世界に資する研究を続け、ついに「究極の恵み」とまで賞される成果をあげたという。博士は自らの意志で姿を消したのか、それとも事件に巻き込まれてしまったのか。
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bura
95
wwシリーズ第8弾。グアドに会いたがっていたエリーズ•ギャロワ博士はバーチャル世界の研究者で「究極の恵み」と呼ばれたソフトを開発したと言われていた。しかし彼女は失踪する。グアドとロジは行方不明になったギャロワの捜査に協力するが彼女を追う別の組織から攻撃を受ける。その組織の正体は…。今回はロジの生まれた子供と任務に対して悩むシーンもあり「生と死」について物語が進み、哲学的にも考えさせられた。又、グアドとロジの「夫婦仲」にハラハラするリアルも楽しめた。マガタ博士の〈共通思考〉が深い所でテーマとなっている。2024/06/22
ゲンタ
74
すべてがFになる からの マガタシキ博士の世界での71巻かな?究極の恵み、神の最後の賜物の正体が分かって、成程、今回も考えさせられる、すげーなっていう感想。以前は発売日の午前中に読み終わったんだけど、私も老いたな。 2024/04/12
練りようかん
29
第8弾。神が人間に恵んだものは何か、研究者が作ろうとしていた人類の幸福とは何か。壮大なWhatの仮説を重ねる過程で心に響く文章に幾度も逢い、敢えて考えてこなかった答えに向き合い、物語に入っては出て思考しまた入るというのを繰り返した。飛躍的に寿命が伸び新しい命が生まれにくくなった世界なのだけど、今作はその逆を行き局面が変わってきてるのかなと感じたのが面白かった。そしてタイトルからクリスティの名作が浮かんだのだが、当たらずとも遠からずに思えて実はオマージュシリーズだったのでは!?と可能性に翻弄され続けている。2024/05/24
bayashi
24
面白かった。この世界ならではのWhy。著者この世界ならではのミステリいくらでも書けそうな。書いてください。親と子の関係性出されるとどうしてもアレがちらつく。一定期間育ててくれるシステムいいなあ。2024/04/23
まるぷー
22
エリーズ.ギャロア博士が失踪、リアルの世界でボディが消滅する。エリーズはヴァーチャルの世界で「究極の恵み」を有するプログラムを開発していた。「究極の恵み」とは?グアドたち情報局員はその謎を追う。死の存在があるリアルの世界、その死を回避するためにヴァーチャルの世界に移行した人間。神が創った自然の営みと人間の作った歪みというところか?地球に人間が居なければきれいなままだったと、ヴァーチャルの世界に移行した人間の目的に矛盾を感じるが「究極の恵み」に納得できた。ロジのナイーブな一面が良かった。 2024/07/12