評論社文庫
新版 指輪物語〈3〉旅の仲間 下1 (新版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 246p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784566023642
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

恐ろしい闇の力を秘める黄金の指輪をめぐり、小さいホビット族や魔法使い、妖精族たちの、果てしない冒険と遍歴が始まる。数々の出会いと別れ、愛と裏切り、哀切な死。全てを呑み込み、空前の指輪大戦争へ―。旧版の訳をさらに推敲、より充実して読みやすく美しい、待望の「新版」。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

433
『指輪物語』で描かれる世界は、それが北欧ゲルマン神話に淵源を持っているので、当然とも言えるのだが、唯一絶対神が存在しない、いわば汎神論的なそれである。ただ北欧ゲルマン神話では、神々の世界、地上世界、地下世界といった3層構造をとっていたのに対し、こちらはあくまでも地上世界での高山であり、地下である。すなわち、物語の地平そのものは、あくまでも単一なのである。そして、そこにホビット、人間、ドワーフ、エルフ、魔法使い等が混在する世界が現出する。こうした汎神論の世界が物語にエキゾティスムを醸成してゆく。しかも⇒2019/05/02

パトラッシュ

75
やっとフロドが自分の意志で指輪破壊の任に志願して主人公らしさを出し始めたが、延々と続く会議は損な役目を押しつけ合っているようだ。実質的に全体の5分の1程度がプロローグ扱いなのは、やはりトールキンが小説としての面白さより自らの世界設定の充実を優先させたためか。他に例のない精密な空想世界の創造こそ本書が好評を博した理由だろうが、もう少しストーリー内部に自然に盛り込むようにできなかったか。旅の仲間も揃って出発した途端に吹雪や地下坑道にぶつかり、本格的に物語が動き出す。今後の盛り上がりに期待したい。(4巻に続く)2020/06/06

かえで

74
ついに旅の仲間9人が揃います。フロド、サム、ピピン、メリー、アラゴルン、ガンダルフ、ボロミア、ギムリ、レゴラス。物語の目的や核心部分の「エルロンドの会議」が収められており、かなり重要な巻になっています。あの重要キャラクターとの再会も。話はどんどん拡がっていきます。この巻からが本当のスタートという感じがしますね。トールキンの壮大な世界観についていくのに精一杯ですが、とにかく楽しい。指輪とは何なのか、何故旅をするのか、が明確になり、これからさらに加速していくんだろうなあ。まだまだ冒険は続きます!2017/04/25

里愛乍

64
入り込めばどっぷり浸れるんですが、未だに世界観が掴めてない感が無きにしも非ずと言ったところです。登場人物たちの会話で語られている世界観はつくづくRPG(前もいったと思いますが)ピンチ続きの中での出会い、そしてアドバイス、仲間たち。ストーリーの流れがとても視覚的で、これは一度映画を観た方がいいんじゃないかなぁと思い始めてきました。とにかく本書はガンダルフの言動が目立ちます。個性豊かな登場人物の中でも一番印象が強いです。2017/01/31

南北

61
前半はエルロンドでの会議があり、ホビットの視点を超えたさまざまな思惑があって、指輪の処理を誰が行うのかなかなか決まらない。結局はフロドたちが行くことになるが、後半は彼らの困難な旅の様子が描かれる。前半の華やかな感じと後半の厳しい自然の対比がおもしろいと感じた。2022/07/28

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