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新刊

【2017年9月の新刊】

台湾人の歌舞伎町―新宿、もうひとつの戦後史
台湾人の歌舞伎町稲葉 佳子、 青池 憲司(著)

B6判 219頁 本体1,800円+税
●〈らんぶる〉も〈スカラ座〉も〈風林会館〉も台湾人がつくった――

終戦までの50年間、日本の統治下にあった台湾。
8万人あまりが“日本兵”として戦争に駆り出され、戦前から日本に“内地留学”をしていた者も多くいた。

戦後、今度は一転、“外国人”として裸一貫で放り出された台湾人はやがて駅前のヤミ市で財をなし、
焼け野原に新たに構想された興行街・歌舞伎町を目指した――

初めて明らかにされる、貴重な時代証言

動物の賢さがわかるほど人間は賢いのか
無銭経済宣言ボイル,マーク(著)
吉田 奈緒子(訳)

B6判 412頁 本体2,200円+税
『共感の時代へ』『道徳性の起源』につづく待望の最新作!
ラットが自分の決断を悔やむ、カラスが道具を作る、タコが人間の顔を見分ける――

進化の末に、動物は「賢さ」を獲得した。
それは人間も、サルも、鳥も、魚も、虫も、同じである。
われわれは自分たちだけが賢いと思っていないか?

心理学との境界線を行くユニークな動物研究の分野を開拓してきた著者が、
動物行動学の歴史から最新の研究まで、豊富な事例を示すとともに読者へと問いかける。
ドゥ・ヴァールが提唱する《進化認知学》とはなにか。
動物行動学の入門書としても最適な一冊。

★驚きのエピソードが満載、著者自身の手によるイラスト多数。

●チンパンジーは食べ物のありかを知っていることを悟られないようにふるまう。
●カケスは相手が何を欲しがっているか見極めてプロポーズの贈り物を選ぶ。
●アシナガバチは一匹ずつ顔が違い、仲間の顔を見分けている。
●タコは自分を攻撃した人間を覚えていて、怒りをあらわにする。

★試し読みはこちらから


無銭経済宣言―お金を使わずに生きる方法
無銭経済宣言ボイル,マーク(著)
吉田 奈緒子(訳)

B6判 494頁 本体2,000円+税
19か国で刊行され、大きな反響を呼んだ『ぼくはお金を使わずに生きることにした』著者、待望の第2作!

「〈お金がないと生きられない〉というのは、ぼくらの文化が創りだした物語にすぎない」
「貨幣経済だけが唯一選択可能な経済モデルではない」

自然界や地域社会とのつながり、生の実感、持続可能な地球をとりもどすための新しい経済モデルを提起した、フリーエコノミー運動創始者による「カネなしマニフェスト」。
〈グローバルな貨幣経済〉から〈ローカルな贈与経済〉への方向転換に読者をいざなうラディカルな提言の書であると同時に、お金に頼らない生活の知恵をふんだんに詰めこんだ「カネなし生活大全」でもあります。

【2017年6月の新刊】

アルカイダから古文書を守った図書館員
アルカイダから古文書を守った図書館員ジョシュア・ハマー(著)
梶山 あゆみ(訳)

B6判 252頁 本体2,100円+税
刊行前から話題となり、「ワシントン・ポスト」や「ウォールストリートジャーナル」など各紙誌も絶賛!!

37万点もの歴史遺産はいかに救われたか―
西アフリカ・マリ共和国中部のトンブクトゥは、古くから金や岩塩、奴隷などの交易で繁栄、イスラム文化が花開き、16世紀には100以上のコーラン学校やモスクが建てられた「古の学術都市」である。
各家庭でひそやかに保存されてきた往時の手彩色の古文書の多くが図書館に納められて数年後、アルカイダ系組織がマリ北部を制圧した―。

全米で話題をさらったノンフィクション!

セレンゲティ・ルール―生命はいかに調節されるか
セレンゲティ・ルール―生命はいかに調節されるかショーン・B・キャロル(著)
高橋洋(訳)

B6判 343頁 本体2,200円+税
分子から人間、ヌーの群れから生態系まで―
すべては調節されている
「さまざまな種類の分子や細胞の数を調節する分子レベルのルールが存在するのと同じように、一定の区域で生息可能な動植物の種類や個体数を調節するルールが存在する!」

生命はいかに機能するのか?―
人体はいかにして適切な数の細胞を生産しているのか。
アフリカのサバンナに生息するヌーやライオンの数はどのように決まるのか。
そして、病んだ生態系の回復は可能なのか。

複雑きわまりない生命現象に共通する論理を見出した進化発生生物学の第一人者が、蝕まれた生態系の危機に警鐘を鳴らす。

E.O.ウィルソン、ニール・シュービン、(「ヒトのなかの魚、魚のなかのヒト。」著者)、シッダールタ・ムカジーら絶賛!!(「病の皇帝「がん」に挑む」著者)

【2017年4月の新刊】

デザインってなんだろ?
デザインってなんだろ?松田 行正(著)

B6判 328頁 本体1,800円+税
色、装飾、ロゴ、レイアウト、表現――歴史が織りなしてきた連鎖の糸をグラフィックデザインの鬼才松田行正が解きほぐす。デザインを知ること、歴史を知ること――

ブックデザインの世界を颯爽と駆け抜けてきた著者が、長年の経験と博覧強記の知識を駆使して、デザインや美的感覚が、そもそもどのように形成されていったか、歴史の糸をときほぐしつつ解説する渾身のデザイン論。混迷する文化状況を俯瞰し、その行く末を占う読み物としても楽しめる、基礎教養が詰まったコンパクトブック。

マーヤの自分改造計画―1950年代のマニュアルで人気者になれる?
マーヤの自分改造計画―1950年代のマニュアルで人気者になれる?ヴァン・ウァーグネン,マーヤ(著)
代田 亜香子(訳)

B6判 317頁 本体1,700円+税
アメリカの中学のスクールカーストで最下層にいるマーヤが自分磨きに奮闘した1年を綴った、チャーミングなノンフィクション。

メキシコとの国境に近いテキサスの小さな町。ヒスパニックが多くを占める中学で、スペイン語が喋れず、優等生だけど引っ込み思案で、ぽっちゃり気味、眼鏡をかけて歯を矯正中のマーヤは、スクールカーストの最下層にいた。
そんな彼女は、ある日出会った、60年以上前の人気者になるための指南書をきっかけに、自らの格づけを上げるべく、実験をはじめることにした。まず用意するのは、白い手袋にパールのネックレスにガードル……!?

はたしてマーヤは「人気者」になれるのか?
そもそも「人気者」ってなんだろう?
アメリカに暮らす現代のティーンが自分磨きに奮闘した1年を綴った、チャーミングなノンフィクション。現在、学校になじめずにいるティーンはもちろん、生きづらさを抱えた大人にも勇気を与えてくれる一冊として、アメリカで刊行されるや話題をよんだ、ニューヨークタイムズ・ベストセラー! 20か国で刊行!

【2016年12月の新刊】

マイクロバイオームの世界―あなたの中と表面と周りにいる何兆もの微生物たち
マイクロバイオームの世界―あなたの中と表面と周りにいる何兆もの微生物たちデサール,ロブ、パーキンズ,スーザン・L.(著)
斉藤 隆央(訳)

B6判 295頁 本体2,160円+税
人間の体表や体内に棲む何兆もの微生物が形成する群集=マイクロバイオームについて、しっかり学びたい人のための基本書。
生命とは何かという根本的議論から、マイクロバイオームとは何か、それが人間の生活や健康にどう影響するのかまで、進化理論や細菌学の歴史をひもときながら、最新の分子生物学の成果を踏まえ、豊富なイラストと共にわかりやすく解説する。

【2016年10月の新刊】

台湾少女、洋裁に出会う―母とミシンの60年
台湾少女、洋裁に出会う鄭 鴻生(著)
天野 健太郎(訳)

B6判 268頁 本体1,700円+税
日本統治下の台湾で日本の婦人雑誌に魅了された少女はやがて、台南に洋裁学校を開く。母が息子に語ったもう一つの”カーネーション”もうひとつの「カーネーション」がここにあった!
日本統治下の1930年代の台湾に「洋裁」に夢を託した少女がいた。『主婦之友』『婦人倶楽部』…日本の婦人雑誌に魅了された少女は親の反対を押しきって、洋装店の見習いとなり、やがて戦前の東京に留学を果たす。戦後、台南に自ら洋裁学校を開校する彼女が息子に語ったオーラルヒストリーから台湾の近代が浮かび上がる。

身体はトラウマを記録する―脳・心・体のつながりと回復のための手法
身体はトラウマを記録するヴァン・デア・コーク,ベッセル(著)
柴田 裕之(訳)
杉山 登志郎(解説)

B6判 682頁 本体3,800円+税
★トラウマの研究と臨床を牽引してきた世界的第一人者の集大成★

私たちは何よりもまず、患者が現在をしっかりと思う存分生きるのを助けなくてはならない――

世界的第一人者が、うつ病、薬物・アルコール依存など多くの精神疾患や、自己免疫疾患、児童虐待、性被害、DVなどの背後に潜むトラウマによる脳の改変のメカニズムを解き明かす。薬物療法や従来の心理療法の限界を示し、EMDR、ニューロフィードバック、内的家族システム療法、PBSP療法、ヨーガ、演劇など、身体志向のさまざまな治療法の効果を最新の脳科学・脳画像法を駆使して立証する。単に症状を抑えるだけでなく、患者が現在を十分に生きられるようになるまでの道筋を綴る、全米ベストセラー。

【2016年8月の新刊】

プリズン・ブック・クラブ―コリンズ・ベイ刑務所読書会の一年
プリズン・ブック・クラブウォームズリー,アン(著)
向井 和美(訳)

B6判 445頁 本体1,900円+税
★この読書会でなら、人種や民族やギャング団の派閥の壁を越えられる★

著者はカナダ人の女性ジャーナリスト。あるとき友人から〈刑務所読書会支援の会〉でボランティアをしてみないかと誘われるも、かつて強盗に襲われ、長くトラウマに苦しんだ経験から参加をためらう。

しかし次第に好奇心がまさり、重罪犯を収容するトロントの刑務所で月に一度開かれる"囚人たちの読書会"におそるおそる足を踏み入れた。

『かくも長き旅』『ガラスの城の子どもたち』
『天才! 成功する人々の法則』『もう服従しない』
『ポーラ』『6人の容疑者』『ユダヤ人を救った動物園』……

やがて著者は、1冊の本をかこんでさまざまな出自の囚人たちから発せられる言葉の重みに引きこまれていく――

カナダでは現在、〈刑務読書会支援の会〉により、17の刑務所で26の読書会が開かれている。2010年から1年間の読書会の様子と、囚人たちに訪れた変化を追った、胸に迫るノンフィクション!

悪癖の科学―その隠れた効用をめぐる実験
悪癖の科学スティーヴンズ,リチャード(著)
藤井 留美(訳)

B6判 281頁 本体1,600円+税
人間は未だ謎の宝庫だ。

翌朝が大事な会議でも深酒する。セクシーな美女に心乱される。刺激を求めてバンジージャンプをする。「クソ野郎!」と叫んで高速道路をかっ飛ばす。

人間は、なぜ世間が眉をひそめるようなことを、ついやってしまうのか?
わからない……なぜなのか → 知りたければ実験だ!

世の中の謎を解こうと、世界中の研究者たちは日夜実験に没頭している。
主流科学の陰にひっそりと咲くちょっと変わった実験に着目した心理学者が、一部の悪癖には隠れた効用があることを示す研究成果の数々をユーモラスに紹介する。

【2016年6月の新刊】

脳はいかに治癒をもたらすか―神経可塑性研究の最前線
脳はいかに治癒をもたらすかドイジ,ノーマン(著)
高橋 洋(訳)

B6判 591頁 本体3,000円+税
治療困難とされてきた神経由来の身体機能障害の諸症状に革命的治癒をもたらした「神経の可塑性」とは何か。人気精神科医が綴る。脳卒中、パーキンソン病、自閉症、ADHD、慢性疼痛、視覚障害など、治療困難と考えられていた神経に由来する機能障害の諸症状は、神経の可塑性を活用した治療で劇的に改善する可能性がある。

米国で人気の精神科医が、難病を克服した数々の患者や医師、関係者らへ徹底的に取材し、回復までの驚きのエピソードと共に神経可塑性研究の最前線を綴った全米ベストセラー。

日常を探検に変える―ナチュラル・エクスプローラーのすすめ
日常を探検に変えるグーリー,トリスタン(著)
屋代 通子(訳)

B6判 427頁 本体2,000円+税
未踏の地を求め、肉体の極限に挑戦することだけが探検ではない。

日々のありふれた旅でも、面白い事件など何も起こらず、ただただ疲れるだけの行き帰りにも、その気になれば窓はあるのだ。

大西洋を海と空で単独横断した著者が、ダーウィンやソローら先人たちが道を行く途上で何に注意を払っていたのか、その視点の先をたどりつつ、身近な自然のなかで意識を開く技法を説く。

【2016年4月の新刊】

働くことの哲学
働くことの哲学スヴェンセン,ラース(著)
小須田健(訳)

B6判 262頁 本体1,700円+税
現代に生きる私たちが幸福で満たされた人生を求めるうえで、仕事はどのような位置を占めるのか。國分功一郎さん推薦!

働くなかで、私たちは世界に爪あとを残してゆく――生きてゆくにはなんらかの目的や意味が必要であり、そこに仕事は重要なかかわりを持ってくる。ノルウェーの哲学者が、幸福で満たされた生活を求めるうえで、仕事がどのような位置を占めるのかを探求する。
「仕事は人生の意味そのものを与えてくれるか」「自己実現の神話を信じすぎることで、かえって仕事が災いになってはいないか」「給料の額と幸福感は比例するか」……「仕事とはなにか」という問いに手っ取り早い回答を提示しようとするのではなく、仕事のもつさまざまな側面に光をあて多彩なスナップショットを提示する。

生きがい、意味、人生、実存。この本は暇と退屈に向き合うことを運命付けられた人間存在の諸問題に、〈働くこと〉という実に身近な観点から取り組んでいる。読者はここに、いかに生きるべきかという倫理的問いについての一つのヒントを手にするであろう。──國分功一郎

【2016年3月の新刊】

トーマス・マン日記 1918−1921
トーマス・マン日記 1918−1921トーマス・マン(著)
森川俊夫、伊藤暢章、前田良三(訳)

46判/函入り 848頁 本体17,000円+税
シリーズ全10巻ついに完結!
大江健三郎さん、池内紀さん推薦

マンは生前、幾たびか自らの「古い日記」を焼却炉で焼いている。残されたのは1933年から1955年までの日記(刊行済みの9巻に所収)と、1918年から1921年までの日記のみ。おそらくは『ファウストゥス博士』執筆のために利用しようとして取りのけられ、奇跡的に「後世のために救われた」、第一次世界大戦前後の貴重な4年の記録。「作品と人生とがこの危機の時期にどれほど緊密に一体であるかは、この日記巻で、胸を締めつけられると同時に解放されるようなありかたで明らかとなる」(編者解説より)

パンフレットは◆こちら◆をご覧ください。

【2016年2月の新刊】

1493―世界を変えた大陸間の「交換」
1493―世界を変えた大陸間の「交換」チャールズ・C.マン(著)
布施由紀子(訳)

B6判 816頁 本体3,600円+税
コロンブス以降の世界で始まった農作物や昆虫、病原菌、鉱物資源、人間の大陸間移動は、いかに世界を変えたか。全米ベストセラー!

世界の今の姿は、過去に生きた人間たちの欲望がぶつかりあって形づくられた帰結だ。
コロンブスのアメリカ大陸到達後、銀、病原菌、タバコ、じゃがいも、ミミズ、ゴムノキ、そして人間が世界を行き交いはじめ、グローバル化が本格的に進行していった。
今となっては非難の的となっているコロンブスではあるが、いわゆる「コロンブス交換」が果たした功績は大きい。
農業革命も産業革命も、ひいては西洋優位の世界も、コロンブスがいなければ、今とは異なる経路をたどったに違いない。
スペインやイングランドからの入植者、アメリカ大陸の先住民、アフリカから奴隷として連れてこられた人々、中国から海を渡った人々――彼らは変わりゆく世界で、いったい何を夢見たのか?
前作『1491――先コロンブス期アメリカ大陸をめぐる新発見』(NHK出版)で、「アメリカ大陸史の定説を変えた」「歴史の教科書を書き直すべきだ」と各紙誌に絶賛され、一躍脚光を浴びた敏腕ジャーナリスト、チャールズ・C. マンが再び筆を執った。
厖大な文献と綿密な現地取材をもとに、激動の世界をいきいきと描き出した圧巻のノンフィクション。

【2015年9月の新刊】

はじめてのマインドフルネス―26枚の名画に学ぶ幸せに生きる方法
はじめてのマインドフルネス―26枚の名画に学ぶ幸せに生きる方法アンドレ,クリストフ(著)
坂田雪子(監訳)
繁松緑(訳)

B6判 307頁 本体2,400円+税
集中力、創造性の発揮やストレス軽減等の効用が注目を集めている「マインドフルネス」のトレーニングを、仏で人気の精神科医が紹介。
Google、インテルなどの企業が研修にとりいれ、集中力、創造性の発揮やストレス軽減等の効用が注目を集めている「マインドフルネス」――フランスで人気の精神科医が、モネ、ブリューゲル、マグリットなどの絵画を読みときながら、マインドフルネスのエッセンスと実践法を平易に紹介する。 12か国で翻訳された、フランスで30万部のベストセラー。

意識と脳―思考はいかにコード化されるか
意識と脳―思考はいかにコード化されるかドゥアンヌ,スタニスラス(著)
高橋洋(訳)

B6判 469頁 本体2,700円+税
認知神経科学の世界的研究者が、意識研究の最前線へのガイドツアーに読者を誘う。膨大な実験をもとに究極の問題に迫る、野心的論考。
私たちの思考、感情、夢はどこからやって来るのか?――この問いは子どもでも思いつくほど素朴なものだが、意識がどのように生じるかについては、有史以来何千年も先哲たちを悩ませてきた。
本書は、「意識の研究はもはや思索の域を脱し、その焦点は実験方法の問題へと移行してきた」と言い放ち、独自の「グローバル・ニューロナル・ワークスペース」理論を打ち立て、意識の解明を実証すべく邁進する認知神経科学の俊英ドゥアンヌが世に送り出した、野心的な一冊である。
人工知能やヒューマノイドロボットなどが注目されている現在、それらの研究の礎となる脳の機能および意識の研究も発展が著しく、同様に熱い視線が集まっている。そんな世に堂々と斬り込んでゆく、待望の邦訳。

消費社会の神話と構造
消費社会の神話と構造ボードリヤール,ジャン(著)
今村仁司、塚原史(訳)

B6判 368頁 本体2,100円+税
すべては消費される「記号」にすぎない――時代を拓いた名著に新たに索引と幻の原書初版から著者自身による写真2点を追加した決定版
他人との差異を示すためのファッション、インテリア、自動車からメディア、教養、娯楽、余暇、美しさ・健康への強迫観念、セックス、疲労、暴力・非暴力まで――すべては消費される「記号」にすぎない。
1970年にいち早く「消費社会」という概念を提示し時代を拓いた名著に新たに「索引」と幻の原書初版からボードリヤール自身による写真2点を追加した決定版!

【2015年7月の新刊】

巨大化する現代アートビジネス
巨大化する現代アートビジネスダニエル グラネ、カトリーヌ ラムール(著)
鳥取絹子(訳)
宮津大輔(解説)

B6判 319頁 本体2,100円+税
アートビジネスはいかに機能しているのか?業界を牛耳る100人の思惑が入り乱れるアートの現場に果敢に斬りこむノンフィクション
約7兆6200億円規模のアート業界を動かしている「100人」とは?
人気アーティストはいかに生みだされるのか?
億万長者はなぜアートに大金をつぎこむのか?
アートにどのように値段がつくのか?
リーマン・ショックもなんのその、世界最大の近・現代アートの見本市「アート・バーゼル」の売上規模は4日間で数百億円。ジェフ・クーンズの作品1点に60億円近い値がつくなど、現代アートの落札額は高値を更新しつづけている。バーゼル、ヴェネチア、NY、ロンドン、パリ、ベルリン、マイアミ、上海を総力取材! 画商・ギャラリスト、競売人、学芸員、投資家、セレブ、コレクター、ジャーナリスト……アート界を牛耳る「100人」の思惑が入り乱れる??アートの現場”に果敢に斬りこむノンフィクション!
中国とアメリカが80%近くを占める現代アートの競売市場で日本は1%未満…日本はなぜ立ち遅れたのか? 「アート界の構造」を知れば、その理由が見えてくる。

その“脳科学”にご用心―脳画像で心はわかるのか
その“脳科学”にご用心―脳画像で心はわかるのかサテル,サリー、リリエンフェルド,スコット・O.(著)
柴田裕之(訳)

B6判 329頁 本体2,000円+税
《脳科学リテラシーを身につける》
fMRI(機能的磁気共鳴画像法)の開発以降、脳科学の進歩は目覚ましく、マスメディアで取り上げられる機会も多々あります。
ただ一部では、「買わずにいられない脳」「恋愛脳」「政治脳」など、伝える際に単純化されることにより、「心の働きが解明された!」と、曲解される現状もあります。
本書では、マーケティングの理論に神経科学を組み込んだニューロマーケティングの現状や、裁判に持ち込まれる脳画像のもたらす問題などを、豊富な事例とともに解説することによって、脳科学の濫用による弊害を浮き彫りにし、「脳科学の知見によれば」と言われるだけで人々が信じ込んでしまう、神経中心主義(ニューロセントリズム)へ警鐘を鳴らします。
今後ますます脳科学の重要性が高まっていくなか、しっかり「脳科学リテラシー」を身につけておくために、是非とも読んでおきたい一冊です。

【2015年6月の新刊】

学校に通わず12歳までに6人が大学に入ったハーディング家の子育て
学校に通わず12歳までに6人が大学に入ったハーディング家の子育てキッチナー&モナ・リサ・ハーディング(著)
向井和美(訳)

B6判 286頁 本体2,000円+税
子どもの夢を本気で応援し、実現させる教育とは? 星をめざして飛ぶんだ。そうすれば、月くらいまでは行ける――高校を卒業してすぐ結婚したハーディング夫妻は、10人の子どもを学校に通わせずに家庭で教育した。上の6人は12歳までに大学に入り、年長の子どもたちはさまざまな分野の専門職として活躍している。次女ロザンナは、アメリカ建築家協会最年少の建築家。三女セリーナは、アメリカで最年少の女医のひとり。〈ごく普通の子どもたち〉の才能を開花させることに成功した一家の、驚きのノンフィクション。

【2015年3月の新刊】

原爆を盗め!――史上最も恐ろしい爆弾はこうしてつくられた
原爆を盗め!――史上最も恐ろしい爆弾はこうしてつくられたスティーヴ・シャンキン(著)
梶山あゆみ(訳)

B6判 350頁 本体1,900円+税
第二次大戦下、原爆開発競争のゴングが鳴った。米英の「マンハッタン計画」に天才科学者が集結し、その情報を盗もうとソ連のスパイが暗躍する。一方で、ヒトラーも原爆製造を進めていた。現在世界に1万6千発以上、私たちの時代を決定的に変えてしまった核兵器開発の知られざる物語。ロバート・F・サイバート賞、全米図書館協会ヤングアダルトサービス部会ノンフィクション部門最優秀賞受賞作。

暴力の解剖学――神経犯罪学への招待
暴力の解剖学――神経犯罪学への招待エイドリアン・レイン(著)
高橋洋(訳)

B6判 635頁 本体3,500円+税
犯罪研究は新時代に突入した!新たな学問分野・神経犯罪学を確立した著者が、脳や遺伝などの生物学的要因と、生育環境などの社会的要因、およびその相互作用から、いかに暴力的な性格が形成されるかを解説する。また、研究成果の実践にあたって直面する人権・倫理・法に関する議論を整理するとともに、暴力削減のための方策を読者に問いかける。タブーに斬り込む画期的研究の全貌!

【2014年12月の新刊】

スコット親子、日本を駆ける―父と息子の自転車縦断4000キロ
スコット親子、日本を駆ける―父と息子の自転車縦断4000キロスコット,チャールズ・R.(著)
児島修(訳)

B6判 365頁 本体1,900円+税
アメリカ人親子が67日間の冒険旅行で出会った、日本の自然・歴史・もてなしの心……

知床・白神山地・白川郷・京都・高野山・しまなみ海道・ヒロシマ……インテル社で働くアメリカ人の父が、8歳の息子を連れて、日本最北端の宗谷岬から鹿児島の佐多岬まで、日本アルプスを越え各地の世界遺産をめぐりながら、自転車で真夏の日本列島を走り抜く。
旅を通して世界植林キャンペーンの募金活動を行い、国連から「地球温暖化を救うヒーロー」と命名された彼らの冒険は、国内外のメディアで紹介された。旅先でのさまざまなトラブルを通しての息子の成長、人々との触れあい、美しい風景や伝統との出会いが描かれ、日本人がニッポンを再発見できる一冊。

【2014年11月の新刊】

道徳性の起源―ボノボが教えてくれること
道徳性の起源―ボノボが教えてくれることドゥ・ヴァール,フランス(著)
柴田裕之(訳)

B6判 331頁 本体2,376円+税
進化の過程で獲得した道徳性とは――霊長類の社会的知能研究における第一人者が、道徳性の由来に切り込む。著者の集大成的論考。

道徳性は上(神)から押しつけられたものでも、人間の理性から導かれた原理に由来するものでもなく、進化の過程で下(哺乳類が送る社会生活の必然)から生じた――霊長類の社会的知能研究における第一人者が、豊富な図版とともに動物たちの驚きのエピソードを紹介しながら、道徳性の由来に切り込む。著者一流のユーモアと説得力に満ちた、渾身の書。

わが町・新宿
わが町・新宿田辺茂一(著)


B6判 373頁 本体2,160円+税
明治の終わりの新宿に生まれ、昭和のはじめに22歳で書店を創業。
フォードのロードスターで本を運び、ギャラリーを併設した店内で同世代の作家や画家たちと文芸誌をつくった若き日から、戦後の再建を経て、「身を粉にしての遊び癖」で”夜の市長”と呼ばれた晩年まで―
見渡すかぎりの原っぱから「めくるめく変貌」を遂げた新宿の地で、文化を育て、発信しつづけた書店のあるじによる回想記、待望の復刊。

【2014年8月の新刊】

“わたし”はどこにあるのか―ガザニガ脳科学講義
“わたし”はどこにあるのか―ガザニガ脳科学講義ガザニガ,マイケル・S.(著)
藤井留美(訳)

B6判 301頁 本体2,160円+税
私たちは脳をどこまでわかっているか?――脳科学の最前線で数々の難問に対峙してきた世界的権威ガザニガの集大成。

世界最高峰の学者だけが教壇に立てる「ギフォード講義」をもとにまとめられた本書で著者は、脳科学の足跡を辿りつつ、精神と脳の関係、自由意志と決定論、社会性と責任、法廷で使用されはじめた脳科学の成果の実態などを、やさしく語りかけるように論じる。行き過ぎた科学偏重主義に警鐘を鳴らし、人間の人間らしさを讃える一冊。

自信をもてない人のための心理学
自信をもてない人のための心理学ファンジェ,フレデリック(著)
高野優(監訳)
内山奈緒美(訳)

B6判 357頁 本体2,376円+税
あなたの人生を難しくしている〈思い込み〉を知ろう。自分で簡単にできる心のトレーニングで自信を育て、悪循環から抜け出す方法を、精神科医がやさしく説く。5か国語で刊行している、フランスのロングセラー。

あなたの人生を難しくしている〈思い込み〉から自由になろう。 自信は、〈自己評価〉〈行動〉〈自己主張〉から成り立っている――自分で簡単にできる心のトレーニングで自信を育て、悪循環から抜け出す方法を、精神科医が豊富な事例と図表でやさしく説く。 5か国語で刊行、フランスのロングセラー。

【2014年7月の新刊】

極大と極小への冒険
極大と極小への冒険ブラットナー,デイヴィッド(著)
柴田裕之(監訳)
市川美佐子(訳)

A5判変型 223頁 本体2,160円+税
巨大な星、聴こえない音、限りなく短い時間――私たちが認識できるのは現実世界のごく一部だ。図版と雑学ネタ満載の科学読み物。

人間の知覚を超えた世界は、かくも広大で豊かだ――私たちは、理解しがたいほど大きなものや、肉眼では見えない小さな物質に囲まれて生活しているが、認識できるのはそのごく一部だ。著者は人間の知覚可能範囲を超えた極大と極小の世界の実態をやさしく語りかけるように説明し、読者の想像力と知的好奇心を刺激する。

10代のうちに知っておきたい折れない心の作り方
10代のうちに知っておきたい折れない心の作り方水島広子(著)


B6判 156頁 本体1,296円+税
自信を持てるものがない/LINEがストレスなのにやめられない/親の干渉がうるさい…10代の心のモヤモヤに人気精神科医が答える
自信を持てるものが何もない/親の干渉がうるさい/すぐ人と比べてしまう/LINE、Facebook……ストレスなのにやめられない――最近トラブルの増えているSNSとのつきあい方をはじめ、友だちや親との関係など、10代が抱えるさまざまな悩みに対人関係療法の第一人者が答え、ストレスから心を守って自分らしく生きるための「心の原則」を教える。

コダクロームフィルムで見るハートマウンテン日系人強制収容所
コダクロームフィルムで見るハートマウンテン日系人強制収容所マンボ,ビル(写真)
ミューラー,エリック・L.(編)
岡村ひとみ(訳)

A5判変型 151頁 本体3,132円+税
第二次大戦下、ワイオミング州の日系人強制収容所の鉄格子の中で暮らす家族の日常が、当時では珍しい鮮やかなカラー写真でよみがえる

1942年、日系二世のビル・マンボは、カリフォルニア州の自宅からワイオミング州の強制収容所に移された。その彼が、有刺鉄線の中で暮らす家族の日常、盆踊り・相撲のような日系人収容所ならではの風物詩を撮影。当時では珍しい鮮やかな63点のカラー写真から、収容所生活の実際が浮かび上がる。研究者による考察や元収容者のエッセイを付し、写真の理解を助ける。

【2014年4月の新刊】

社会はなぜ左と右にわかれるのか―対立を超えるための道徳心理学
社会はなぜ左と右にわかれるのか―対立を超えるための道徳心理学ハイト,ジョナサン(著)
高橋洋(訳)

B6判 613頁 本体2,800円+税
リベラルはなぜ勝てないのか?
皆が「自分は正しい」と思っているかぎり、左派と右派は折り合えない。
アメリカの政治的分断状況の根にある人間の道徳心を、進化理論や哲学、社会学、人類学などの知見から多角的に検証し、豊富な具体例を用いてわかりやすく解説した、全米ベストセラー!
気鋭の社会心理学者が、従来の理性一辺倒の道徳観を否定し、感情の持つ強さに着目。
自身の構築した「道徳基盤理論」で新たな道徳心理学を提唱する、注目の一冊。

トーマス・マン日記―1953‐1955
トーマス・マン日記―1953‐1955マン,トーマス(著)
森川俊夫、洲崎惠三(訳)

46判 908頁 本体17,000円+税
マッカーシー旋風の吹き荒れるアメリカからスイスへと移住。死の二週間前まで書き継がれた、ヨーロッパ精神史の貴重なドキュメント。
躊躇,逡巡の末,マッカーシー旋風の吹き荒れるアメリカから,東西対立がなお市民生活に暗い影を落とすスイスへと移住。鬱陶しい政治状況,また老いにより衰えゆく力を自覚しながらも,レジョン・ドヌール勲章,ピオ十二世との謁見などの「祝宴」に鼓舞され,旺盛に執筆活動を続ける。しかし最期の時は迫っていた。死の二週間前まで書き継がれた,最晩年の日記。

【2014年3月の新刊】

スエロは洞窟で暮らすことにした
スエロは洞窟で暮らすことにしたサンディーン,マーク(著)
吉田奈緒子(訳)

B6判 325頁 本体1,800円+税
10年以上洞窟で暮らす男スエロが、一切の金銭を手ばなし自由と平安を得るまでの軌跡を描き出したノンフィクション。
お金は幻想である―― にせものの人生は、もうたくさんだ。10年以上一切のお金をかせぐことも、受け取ることも、使うこともせず、アメリカ・ユタ州モアブの洞窟で暮らす男、ダニエル・スエロ。彼が、うつ病や海外放浪を経て、ゲイである自分を受け入れ、何も持たない生き方を選ぶことで自由と心の平安を得るまでの軌跡を描き出したノンフィクション。

銀座Hanako物語―バブルを駆けた雑誌の2000日
銀座Hanako物語―バブルを駆けた雑誌の2000日椎根和(著)

B6判 336頁 本体1,900円+税
ブランドバッグにスイーツ……幾多のブームを生んだ雑誌の創刊からの5年間を、当時の編集長がいきいきと描いた貴重な時代証言。
1988年6月,日本初の女性を対象とするリージョナルマガジン『Hanako』が誕生した。読者を首都圏在住の27歳女性に位置づけたこの週刊誌の編集スタッフはほとんどが年若い女性たち,86年には均等法が施行され,世はバブルの好景気にわいていた。ブランドバッグにスイーツ…幾多のブームを生んだ雑誌の創刊期を当時の編集長がいきいきと描いた貴重な時代証言。

【2013年11月の新刊】

ナチュラル・ナビゲーション―道具を使わずに旅をする方法
ナチュラル・ナビゲーション―道具を使わずに旅をする方法グーリー,トリスタン(著)
屋代通子(訳)

B6判 317頁 本体2,000円+税
自らの感覚を総動員して「自然」を読み、「道を見つける」ための技法を、海と空で大西洋を単独横断した探検家がガイドする。
太陽・月・星、頬にあたる風、雲、樹木の形、水たまり、反響音、動物の動き……GPSや地図に頼らず、自らの感覚を総動員して「自然」を読み、ときに古来の知恵を借りながら「道を見つける」ための技法を、海と空で大西洋を単独横断した現存する唯一の人物である探検家がガイドする。英国ナショナル・トラスト 最優秀アウトドアブック賞受賞。

誰も知らないわたしたちのこと
誰も知らないわたしたちのことスパラコ,シモーナ(著)
泉典子(訳)
室月淳(解説)

B6判 277頁 本体1,800円+税
出生前診断で胎児に重大な疾患が発見された女性が、苦悩の末現実を受け入れるまでを描いて大きな反響を呼んだイタリアのベストセラー
いのちは選別できるか――5年間の不妊の末に授かった息子には、出生前診断によって重大な疾患が発見された。選べるはずのないことを選ばされ、孤立感と絶望のあいだを揺れ動く35歳のフリーランス・ジャーナリスト、ルーチェの魂の彷徨を、著者みずからの体験をもとに描いて大きな反響を呼んだイタリアのベストセラー。ローマ賞受賞。イタリア最高の文学賞・ストレーガ賞最終候補作。

【2013年8月の新刊】

流れとかたち : 万物のデザインを決める新たな物理法則
流れとかたち : 万物のデザインを決める新たな物理法則エイドリアン・ベジャン 、J.ペダー・ゼイン(著)

B6判 428頁 本体2,300+税
生物、無生物を問わず、すべてはより良く流れるかたちに進化する――
分野を超えて衝撃を与える、革命的理論の誕生
ダーウィン、ドーキンス、グールド、プリゴジンらに異を唱える熱力学の鬼才が放つ、衝撃の書。

【2013年7月の新刊】

クレイジー・ライク・アメリカ―心の病はいかに輸出されたか
クレイジー・ライク・アメリカウォッターズ,イーサン(著)
阿部宏美(訳)

B6判 342頁 本体2,000+税
日本のうつ病、スマトラ沖地震後のPTSDなど、4つの国を舞台に精神疾患のグローバル化が各国の文化に与えた衝撃とその背景を追う
科学的知識の普及か? 善意の支援か? 治療のための研究か? それとも金儲けか? ――アメリカ型の精神疾患の概念が流入して以後、各国で発症率が急増し、民族固有の多様な症候群や治療法が姿を消しはじめた……。日本のうつ病、スマトラ沖地震後のPTSDなど、4つの国を舞台に、精神疾患のグローバル化がそれぞれの文化に与えた衝撃と、その背景を追う。

精神科医がこころの病になったとき
精神科医がこころの病になったときアンドレ,クリストフ(編)
高野優(監訳)
伊藤直子、臼井美子、坂田雪子、荷見明子(訳)

B6判 356頁 本体2,200+税
21人の精神科医が、自らのうつ病、薬物依存、トラウマなどの精神的な病や心の問題にどのように対処したかについて書いた本
この世には、弱い人間も強い人間もいない。自分の弱さと折り合いをつける方法を探している人か、すでに探し当てた人のどちらかがいるだけだ――フランスの精神科医や心理療法士21人が、みずからの抱えたうつ病、社交不安障害、閉所恐怖症、パニック障害、虐待のトラウマ、薬物依存、パワーハラスメントなどの精神的な病や悩みを正直に告白し、どう対処してきたかを平易な文章で綴る。専門家がどのように自身の心の問題と付き合っているのかを知ることは、同じ問題に悩む人にとっては励ましとなり、読者の心の健康の維持にも役立つにちがいない。

アフリカの創生神話
アフリカの創生神話阿部年晴(著)

B6判 216頁 本体2,600+税
人類発祥の地アフリカ。強烈なリズムのドラムが鳴り響くアフリカ。そこに展開する神話の世界は大変魅力的で、キリスト教的あるいは東洋的な神話の世界と異なり、楽天的かつ人間的な豊穣の世界である。本書は、アフリカの諸部族の創世神話―宇宙や人間生活のはじまりに関する物語―を題材に、彼らの生活様式、思考方法、社会の仕組み、世界観などを探ろうとしたもの。まだほとんど知られていないアフリカの神話的世界の紹介としての意味はもちろん、人々の生きることの意味と神話とのかかわりをその背景・土壤との関連で捉えたものとして、恰好のアフリカ学、文化人類学入門であろう。

【2013年3月の新刊】

殺す理由−なぜアメリカ人は戦争を選ぶのか
殺す理由リチャード・E・ルーベンスタイン(著)
小沢千重子(訳)2013

B6判 352頁 本体2,500円+税
イラク戦争から10年――より明晰に戦争を考察するために
1830年代にトクヴィルが見たアメリカ人像は総じて対外戦争を忌避する平和愛好者だった。しかし以後かの国では戦争が常態化している。愛国心・共同体意識・孤高のヒーロー像・自衛の概念・開戦事由のレトリック――その歴史から集団暴力が道徳的に正当化されてきた要因を探る。イラク戦争から10年、米国の対外戦争を是認してきた日本であらためて読まれるべき1冊。

ダメをみがく “女子”の呪いを解く方法
ダメをみがく津村記久子、深澤真紀(著)2013

B6判 256頁 本体1,500円+税
女子たちを理不尽に苦しめる、さまざまな呪縛を解く!
「女子力のなさ」を商品価値にできてありがたいです――最初の会社をパワハラで退社した芥川賞作家と、150社以上就職・転職活動した経験をもつコラムニストが、世間知らず・不器用・KYなままでも、なんとか社会で生き延びていくための技術を語り尽くす。世の中をすいすい渡っていけないことに悩む、すべての女性に捧ぐ。

オープンサイエンス革命
オープンサイエンス革命マイケル・ニールセン(著)
高橋洋(訳)2013

B6判 400頁 本体2,200円+税
新時代の科学へのマニフェスト
インターネットの出現で科学の営みは劇的に変わりつつある。17世紀の科学雑誌による知の共有化という第一次オープンサイエンス革命に次いで、現在は第二次革命期にあると主張する著者は、オンラインネットワークを駆使した知の共有化の可能性を検証し、その重要性を訴える。豊富な具体例を挙げてわかりやすく解説した、新時代の科学へのマニフェスト。

ファッションフードあります。― はやりの食べ物クロニクル1970-2010
ファッションフード畑中三応子(著)2013

46判 380頁 本体2,400円+税
チーズケーキ、ティラミス、ペペロンチーノ……世界の先頭を行くファションフード大国ニッポン。日本人はいかに食を消費してきたか。 戦後、経済力を手に入れると、日本人は新しい味を求めて、ファッションのように食を、その情報までもを消費しはじめた。女性が消費の主体となっていく様を追う女性史として、流行を仕掛けた側のメディア史として、戦後社会の一断面を切り取る世相史としても読める、第一線の料理本編集者として時代を駆けた著者だからこそ書けた、痛快な食の文化史。年表付。