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科学一般・科学哲学

【1】超心理学 ― 封印された超常現象の科学
超心理学史石川幹人(著)2012

46判 388頁 本体2,800円+税
テレパシー、透視、念力などの解明を目指す超心理学は、正統的な 科学の手法で研究されているものの、科学者たちからオカルト扱い され、まともにとりあわれることなく「封印」されてきた。 130年の歴史を持つ学問分野でありながら、日本にはアカデミック ポストがないため、数少ない研究者のほとんどは、プライベートの 時間に自費で研究しているというのが現状だ。世界にも超心理学者 は数百名存在するのみで、絶滅危惧学問といえるだろう。 本書は、日本における第一人者が、その研究内容や成果を詳細に解 説するものであるとともに、学問として受けいれられてこなかった 背景を明らかにし、科学のあるべき姿を問いなおす「科学論」でも ある。

【2】ガイドツアー 複雑系の世界
ガイドツアー 複雑系の世界の画像メラニー・ミッチェル(著)
高橋洋(訳)2011

B6判 573頁 本体3,200円+税
複雑系という広大な世界を、ガイド付ツアーのように巡り学ぶ入門書。 「複雑系」とはいったいなんだろうか? 20世紀の終わりに学問の新潮流として話題を呼んだその世界を概観する入門書。複雑系研究の総本山であるサンタフェ研究所に所属する著者が、同研究所で1年間にわたって行なった一般向けの講義をベースに、複雑系という広大な領域の諸問題をわかりやすく解説する。

【3】超常現象を科学にした男―J.B.ラインの挑戦
超常現象を科学にした男の画像ステイシー・ホーン(著)ナカイサヤカ(訳)
石川幹人(監修)2011

B6判 345頁 本体2,200円+税
テレパシーなどの超常現象を科学的に探究し続け、超心理学のアインシュタインとも呼ばれたJ. B.ラインの生涯を、20世紀という激動の時代とともに描いたノンフィクション。 1934年に刊行された著作『超感覚的知覚(ESP)』は世間に大きな衝撃を与え、ラインは一躍時代の寵児となった。しかし彼が確立しようとした超心理学という学問は、正統的な科学の手法を踏襲しているにもかかわらず、本流の科学者たちからはまともに相手にされない。それでもラインは、ひたすら批判者たちに立ち向かい続けた。 はたしてこの不遇の学問がアカデミズムで「科学」として認められる日はくるのだろうか?

【4】動物たちの自然健康法―野生の知恵に学ぶ
動物たちの自然健康法の画像シンディ・エンジェル(著)
羽田節子(訳)2003

46判 368頁 本体2,200円+税
野生に生きる動物たちに、こんな健康の秘密があったとは! チンパンジーが食べていた葉に驚異の薬効を発見! 洞穴の中で岩をかじるゾウが求めたものとは? アザラシが「ひなたぼっこ」をするわけ。土を食べるヒツジ、塩舐めや泥浴びをするシカ、果実を食べて酔っ払うヒヒ……「現代人はほんとうに健康なのか」、疑問符を投げかける野生の知恵を紹介。

【5】動物たちの不思議な事件簿
動物たちの不思議な事件簿の画像ユージン・リンデン(著)
羽田節子(訳)2001

46判 256頁 本体2,000円+税
動物は時に、種を越えた共感、理解、信頼の行動をあらわす。動物は人間と同じように「考えて」いるのだろうか? 感情はあるのか? 優れた科学ジャーナリストである著者が、動物園の飼育係やブリーダーなど、動物たちと生活を共にし強い絆を持つ人々に取材して得た、驚くべき出来事の数々を、科学的な考察とともに紹介、動物たちの不思議な能力の解明を試みる。

【6】動物たちの愉快な事件簿
動物たちの愉快な事件簿の画像ユージン・リンデン(著)
野中香方子(訳)2003

46判 272頁 本体2,000円+税
錠前はずしが得意なオランウータン、迷路を抜けるタコ、ニワトリと仲良くなったライオン、サッカーを楽しむペンギン、大リーグ投手並みの能力をもつゾウ、飼育係の悲しみをなぐさめるチンパンジー、ゾウの絵と音楽、モーツァルトに曲を教えたムクドリ・・・・・動物園の飼育係や野外の研究者たちに聞いて集めた、動物たちの驚きにみちた心暖まる実話物語。

【7】脳のなかのワンダーランド
脳のなかのワンダーランドの画像ジェイ・イングラム(著)
斉藤隆央(訳)2001

46判 292頁 本体2,200円+税
脳の「不思議の国」へようこそ! 地平線上の月が真上の月より大きく見えるのはなぜだろう。3足す3の計算もてこずるのに12桁の素数を見分ける双生児、自分の左腕が別人のものと思いこむ女性、40年前から何も記憶できなくなった男性――幻肢、半側無視、体外離脱、相貌失認、記憶の離れ業、明晰夢などの事例から脳の謎解きへ。カナダ科学ライター図書賞受賞作。

【8】天に梯子を架ける方法―科学奇想物語
天に梯子を架ける方法の画像"ジェイ・イングラム(著)
中村和幸(訳)2000

46判 328頁 本体2,400円+税
カナダの科学ライターが集めた、ノーベル賞はとれないかもしれないが、科学の面白さと興奮を伝える未解決問題の逸話集。人はなぜ笑うのか? 精神病院に正気の人を送り込んだら? 百人のオーダーを覚えられるウェイトレスの脳とは? ジャンヌ・ダルクの神のお告げをめぐる現代精神科医の見解は? アルキメデスの鏡兵器を追試する、など21話。

【9】黄砂―その謎を追う
黄砂―その謎を追うの画像岩坂泰信(著)2006

46判 232頁 本体1,800円+税
遠く中国の奥地から韓国・日本へ、そして太平洋を越えてアメリカ大陸まで、地球を半周する「黄砂」。じつは、この黄砂がさまざまな謎に満ちており、世界の注目の的――黄砂が雨粒をつくるもとになり、地球温暖化の行方を左右していた。太平洋のど真ん中に落ちた黄砂が、プランクトンの餌になり、魚を集めていた。黄砂の謎を求め、韓国・中国へ、敦煌へ。

【10】小さな塵の大きな不思議
小さな塵の大きな不思議の画像ハナ・ホームズ(著)岩坂泰信(監修)
梶山あゆみ(訳)2004

46判 432頁 本体2,800円+税
私たちを取り巻く塵にはいろんなものがある。宇宙の小惑星や彗星由来の塵、遠く中国奥地やアラビア半島から飛来してくる塵、はがれた皮膚や岩石、樹皮や胞子、昆虫の足、セーターの毛糸、タイヤのゴム、バクテリアまで。雨粒の一滴一滴にも塵が含まれている。小さな塵がいかに宇宙や地球の歴史、恐竜たちの運命、人の健康やアレルギーと関わってきたかを紹介。

【11】ミドルワールド―動き続ける物質と生命の起源
ミドルワールド―動き続ける物質と生命の起源の画像マーク・ホウ(著)
三井恵津子(訳)2009

46判 296頁 本体2,200円+税
1827年、ロバート・ブラウンが覗いた顕微鏡に見えたのは、小さな粒子のランダムな運動。これは生命なのか? 後にブラウン運動と名づけられるこの現象が観測されるのが、ミクロとマクロのあいだに広がる「ミドルワールド」。40億年前の生命の誕生から、近未来のナノテクノロジーまでをつなぐこの世界を探求した科学者たちの物語。

【12】美しくなければならない―現代科学の偉大な方程式
美しくなければならない―現代科学の偉大な方程式の画像グレアム・ファーメロ(著)藤井昭彦(校閲)
斉藤隆央(訳)2003

46判 432頁 本体2,500円+税
アインシュタインの最高のほめ言葉は「美しい」であった!  本書は、現代文明に多大な影響力をもたらした方程式を取り上げ、その方程式の由来と波及効果、美とパワーの秘密に、超一流の執筆陣が挑む。一般相対論、量子・素粒子論から生物行動、通信理論、カオス、地球外文明探査、オゾン層とフロム問題まで、幅広い分野の大方程式を扱う。

【13】新版 自然界における左と右
新版 自然界における左と右の画像マーティン・ガードナー(著)
坪井忠二,藤井昭彦,小島弘(訳)1992

A5判 512頁 本体3,398円+税
鏡にものを写したときに、なぜ左右は逆転するのに上下は変わらないのか? この自明に見えてかつ身近な問いの向こうに、宇宙の深い真理が隠されていた……。文学、音楽、手品、植物、動物、DNA、反物質、時間、空間、ホーキング、ペンローズ…。身近な話題から科学の最先端まで、話題盛り沢山、縦横無尽の知的冒険の旅へ案内する。科学読物の最高傑作。

【14】自然界の非対称性―生命から宇宙まで
自然界の非対称性―生命から宇宙までの画像フランク・クロース(著)
はやしまさる(訳)2002

46判 288頁 本体2,000円+税
宇宙創成が完璧で、宇宙の対称性が無傷なままだったら、私たちはいなかった。 鏡の世界から、原子・分子、DNAと生物・人体、地球・宇宙までの「自然界に潜む非対称性の構造と起源」の謎を探る。巨大な風呂桶でのコリオリ郊果実験の話から男性が好む女性の顔、反物質の不思議な世界、最新宇宙理論まで、話題豊富な読物。

【15】コスモス・オデッセイ―酸素原子が語る宇宙の物語
コスモス・オデッセイの画像ローレンス・M.クラウス(著)
はやしまさる(訳)2003

46判 336頁 本体2,200円+税
「宇宙のミステリーを、想像力たくましくやさしい言葉で説明する能力についてはカール・セーガンばりだ」――スティーブン・ホーキング 私たちの吸う息に含まれる酸素原子を主人公に、宇宙のビッグバンから地球に降り立ち、やがて生命の中に宿り、地球消滅後ふたたび宇宙へと旅たっていく壮大なストーリーを描く。

【16】教えて!!Mr.アインシュタイン
教えて!!Mr.アインシュタインの画像ジャン=クロード・カリエール(著)
南條郁子(訳)2006

46判 232頁 本体1,600円+税
「アインシュタインが生きていたら話を聞いてみたい」 「アインシュタインはなぜ時間はないって言ったの?」 科学に不案内と思われる女性が「異界の」アインシュタインを訪ね、時間、光、相対性理論、現代宇宙論や超ひも理論について質問していく。ニュートンとアインシュタインの対決も目撃。ファンタジー風科学入門。

【17】水―生命をはぐくむもの 〈新装復刊〉
水―生命をはぐくむものの画像ラザフォード・プラット(著)
梅田敏郎,石弘之,西岡正(訳)1997

46判 368頁 本体2,500円+税
水は身近にありふれている。海、川、雲、雨、雪、そしてなによりも私たちのからだはほとんど水でできている。 地球になぜ水が誕生したのか? 水が生命誕生のドラマに果した役割とは? 自然と生命の日々の営みの中で水の働きとは?水をキーワードにその不可思議な性質から、地球と生命、環境破壊の話題まで、興味深いエピソードをまじえて解説する。

【18】ふたつの鏡―科学と哲学の間で 〈科学選書 17〉
ふたつの鏡―科学と哲学の間での画像吉永良正(著)1993

46判 236頁 本体1,748円+税
楽しい絵がいっぱいの、新しいサイエンス・エッセイ誕生! 身近な問題から宇宙の話まで、科学のホットな話題から哲学的根本問題まで、縦横無尽に話を展開しつつ、ものの見方・考え方、人間のこと、地球環境などを思索する、18篇のエッセイ集。 〈内容〉理系と文系/始まり/次元/体/ウソ/大きさ/偶然/受験/砂漠/問い/夢/水辺/星/見えるもの/不可能/地球/終わり etc.

【19】心の可塑性と実在論
心の可塑性と実在論の画像ポール・M.チャーチランド(著)
村上陽一郎,信原幸弘,小林傳司(訳)1986

46判 256頁 本体2,600円+税
本書は多くの点で心についての常識をおびやかし、論理的でかつ思いがけない結論を導き出す。知的に面白いゲームを楽しんだ、という読後感も与えてくれる一冊である。

【20】科学的発見の現象学
科学的発見の現象学の画像オーガスティン・ブラニガン(著)
村上陽一郎,大谷隆昶(訳)1984

46判 448頁 本体4,200円+税
科学の歴史は発見の歴史である。しかしそもそも発見とは何か。クーン、ハンソン、マートン等の科学的発見に関する理論を紹介しつつ著者は、彼らの方法は論点先取りであり、しかも学習やユーモアと区別できないと批判する。ある出来事が「発見」という身分をおびる社会的プロセスを、メンデルの法則の再発見、ピルトダウン人の偽発見等の例をあげつつ探求する。

【21】科学的世界像
科学的世界像の画像B.C.ファン・フラーセン(著)
丹治信春(訳)1986

46判 436頁 本体4,200円+税
科学理論のえがく世界像はどこまで真なのか? 科学理論とは本質的には何をめざしているのか? 科学的実在論に反対する本書は、科学とは真理を発見することではなくモデルを構成することである、と説いて独自の立場を提唱する。ハンソン、クーン以後を代表する一人と目される科学哲学者が精緻な理論で根本的な問題に正面から迫った本格的科学論。

【22】知覚と発見―科学的探究の論理〈上〉
知覚と発見―科学的探究の論理〈上〉の画像ノーウッド・R.ハンソン(著)
野家啓一,渡辺博(訳)2000

46判 322頁 本体3,000円+税
知覚と発見―科学的探究の論理〈下〉
知覚と発見―科学的探究の論理〈下〉の画像ノーウッド・R.ハンソン(著)
野家啓一,渡辺博(訳)2000

46判 376頁 本体3,200円+税
我々は日々どのように〈もの〉を見ているのであろうか。著者は、〈見る〉ことに関するさまざまな理論を検討しながら、〈見る〉とは「理論を背負って」見ることであって、「なまの現実」などないという。眼の背後にある言語的構造を斬新な語り口によって明らかにし、科学的に見ることの本質、事実と理論の関係等を説いていく、まったくユニークな科学哲学入門。

【23】鯨と原子炉―技術の限界を求めて
鯨と原子炉―技術の限界を求めての画像ラングドン・ウィナー(著)
吉岡斉,若松征男(訳)2000

46判 308頁 本体2,600円+税
原子炉に代表される暴走するテクノロジーの発展は止めようがないのか。私たちはいかなる技術的世界を創造しようというのか。技術に絶対の信頼を置く「技術的夢遊病」からの脱却を求め、技術に「NO!」と言えるための哲学の構築をはかる。 技術論議によく使われる「利害得失」「効果・効率」「自然」「リスク」の概念に重大な落とし穴が潜むことを解き明かす。

【24】神のいない聖都―ある科学者の回想
神のいない聖都―ある科学者の回想の画像ジョージ・クライン(著)
小野克彦(訳)1992

46判 320頁 本体2,136円+税
スウェーデンのピュリッツァー賞(レターステット賞)受賞作!ナチス体験から40数年後、聖都エルサレムに立った著者の心に去来したものとは?ノーベル賞科学部門選考委員を長年務める科学者で、透徹した知性をもつ思索家のエッセイ。科学、人間、神、そして世界の現在と未来について、深い洞察力で語りかける感動の著作!

【25】ピエタ―死をめぐる随想
ピエタ―死をめぐる随想の画像ジョージ・クライン(著)
小野克彦(訳)1994

46判 464頁 本体2,913円+税
アウシュヴィッツ行きの汽車からすんでのところで逃げ出して九死に一生を得た著者が、〈死〉と〈死者〉をめぐるさまざまな想いについて綴った秀逸のエッセイ集! いとこの自殺、ハンガリーの有名な詩人の自殺、ホロコーストの生き残り者との対話、広島、エイズなど、有名・無名を問わず様々な死を取り上げる。『神のいない聖都』に続く第2弾!

【26】科学哲学の歴史―科学的認識とは何か
科学哲学の歴史―科学的認識とは何かの画像ジョン・P.ロゼー(著)
常石敬一(訳)2001

46判 286頁 本体2,200円+税
科学的事実は、従来考えられてきたように客観的かつ絶対的なものとはもはや考えられない。人文科学におけると同様、歴史的・社会的な知的活動の所産にすぎない。このような観点から本書は、アリストテレスから現代まで、科学的認識、科学的方法の変遷を簡潔な筆致でたどる。科学史、科学哲学を学ぼうとする人々にとって、格好の入門書であろう。

【27】一般システム思考入門
一般システム思考入門の画像G.M.ワインバーグ(著)松田武彦(監訳)
増田伸爾(訳)1979

A5判 352頁 本体3,592円+税
「一般システム思考」は、今までの専門的な固有学問の領域に属さない様々な問題を考える場合にきわめて有効な思考法である。すなわち、ものごとを有機的に関連したものとして、そして何よりも全体的に把握することをめざしている。誰にもわかるように平易に書かれた本書は、学生、教師、研究者、ビジネスマンなどあらゆる人々の思考方法に一大変革をもたらそう。

【28】シートン動物誌〈2〉オオカミの騎士道
シートン動物誌〈2〉の画像アーネスト・T.シートン(著)
今泉吉晴(監訳)1997

A5判 440頁 本体3,500円+税
野生動物の殺戮が頻発するなか、アメリカ大陸の野生の「最後の目撃者」として、動物たちののびやかなくらしぶりを記録。2巻はオオカミ、コヨーテなどのイヌの仲間を主に扱う。「騎士道精神をわかりやすい角度からみると、性的欲求なしに男が女に示す思いやりと定義できる。この見方からすればオオカミのあいだにも騎士道精神はある、といってよい」(本書より)

【29】シートン動物誌〈3〉キツネの家族論
シートン動物誌〈3〉の画像アーネスト・T.シートン(著)
今泉吉晴(監訳)1997

A5判 364頁 本体3,100円+税
優れた記述家であり、野生を表現する画家でもあったたぐいまれな観察者シートンが、たった一人で30年もの歳月をかけてまとめあげた渾身の作品。3巻はホッキョクギツネやアカギツネなどのキツネの仲間を主に扱う。「キツネの家族生活は、理想的に見える。こと子どもに関するかぎり、キツネの親ほど愛情ぶかく献身的な動物はまずいない。」(本書より)

【30】シートン動物誌〈4〉グリズリーの知性
シートン動物誌〈4〉の画像アーネスト・T.シートン(著)
今泉吉晴(監訳)1998

A5判 468頁 本体3,500円+税
「動物たちは獰猛で危険」という偏見から自由であったシートンが、自らの観察、猟師や牧場主の体験、膨大な資料の渉猟を通して、野生動物たちの真実の姿を克明に描き出す。4巻はグリズリー、ヒグマ、ホッキョクグマなどクマの仲間を扱う。「クマがゆかいな道化師であることを示唆する事実を、山のように見つけることができた」(本書より)

【31】シートン動物誌〈5〉スカンクの社交術
シートン動物誌〈5〉の画像アーネスト・T.シートン(著)
今泉吉晴(監訳)1998

A5判 492頁 本体3,500円+税
どんなときに「においの銃」を発射するのか。ユーモア感覚に富むシートンは、さまざまな謎解きを楽しんでいた。5巻はアライグマ、カコミスル、アナグマ、スカンク、クズリなどの仲間を扱う。「スカンクに囲まれて過ごしたあの遠い日々は、バラ色をおびた青春の思い出。彼らがもたらした喜びのスリルを、なんとことばで表現していいかわからない」(本書より)

【32】シートン動物誌〈6〉ミンクの通信法
シートン動物誌〈6〉の画像アーネスト・T.シートン(著)
今泉吉晴(監訳)1998

A5判 448頁 本体3,500円+税
こんなに真近な距離でシートンは動物たちを観察していたのか。野生動物のありのままの姿を見ることで、動物たちの小さな心のあり様をとらえようとする。6巻はテン、ミンク、イタチ、ラッコ、オコジョなどを扱う。「四本足で森を駆けぬける生きもののなかで、カワウソほど気高い魂をもつものはいない、と私は考える」(本書より)

【33】シートン動物誌〈7〉トナカイの塩の道
シートン動物誌〈7〉の画像アーネスト・T.シートン(著)
今泉吉晴(監訳)1998

A5判 468頁 本体3,500円+税
アメリカやカナダの各地から北極圏まで、動物の消息を訪ねて旅をしたシートンの冒険と探検の記録。7巻はワピチ,トナカイ,ヘラジカなどを扱う。「私は,広く分散してくらすトナカイの夏の群れを毎日、一日じゅうみることができた。そのときに書いた、あぶらで汚れてしみだらけの北極探検の日記には、この光景を目にした深い、至福の満足が記されている」(本書より)

【34】シートン動物誌〈8〉シカの好奇心
シートン動物誌〈8〉の画像アーネスト・T.シートン(著)
今泉吉晴(監訳)1998

A5判 476頁 本体3,500円+税
恋のドラマと雄たちの闘いの儀式、妊娠と出産、母の愛情あふれた子育て、森のカレンダーを彩る動物たちの営み。8巻はオジロジカ、ミュールジカ、プロングホーンなどシカの仲間を扱う。「私は多くの動物について、走るときの一分当たりの跳躍数を数え、ついで雪上などについた足跡のあいだの距離をはかって、走るスピードを計算した」(本書より)

【35】シートン動物誌〈9〉バッファローの大移動
シートン動物誌〈9〉の画像アーネスト・T.シートン(著)
今泉吉晴(監訳)1998

A5判 572頁 本体3,800円+税
大平原を埋めつくす黒い巨大なバッファローの群れ、なぜ彼らは消えていったのか。9巻はイワヤギ、ビッグホーン、ジャコウウシ、ペッカリーなどを扱う。「バッファローのつけた踏み分け道がインディアンの道となり、インディアンの道が荷を運ぶ交易の道となり、交易の道が白人の道となり、白人の道が鉄のウマである機関車の線路の水先案内になった」(本書より)

【36】シートン動物誌〈10〉リスの食戦略
シートン動物誌〈10〉の画像アーネスト・T.シートン(著)
今泉吉晴(監訳)1998

A5判 600頁 本体4,000円+税
食物貯蔵のためだけではない。食いしん坊に思えたリスたちの行動に、子孫の幸福のために木を植えるという崇高な目的が隠されていた。10巻はリス,シマリス,プレーリードッグの仲間を扱う。「アカリスの最高の存在価値は、その生き生きとしたくらしぶりにある。この小さなわんぱくものが走りまわる姿が見られなくなったら、どれほどさびしいことだろう」(本書より)

【37】シートン動物誌〈11〉ビーバーの建築術
シートン動物誌〈11〉の画像アーネスト・T.シートン(著)
今泉吉晴(監訳)1998

A5判 588頁 本体3,800円+税
人知を超えたビーバーのダム建築の能力と賢さ。ダムの大きさや運河の長さをシートンは測量して確かめる。11巻はウッドチャック、モモンガ、ビーバーの仲間を扱う。「ダムの水を抜き、専門の技師を呼んで水もれ口を探させたが、徒労に終わった。このダムに二頭のビーバーが移ってきた。かすかな水流を感じたのだろう、手ぎわよく、もれ口をふさいだ」(本書より)

【38】シートン動物誌〈12〉ウサギの足跡学
シートン動物誌〈12〉の画像アーネスト・T.シートン(著)
今泉吉晴(監訳)1998

A5判 604頁 本体3,800円+税
子どもたちにこそ、動物たちの真実の心の声を伝えたい。動物たちは私たち人間の友だちなのだから。21世紀へ語り継がれるべきシートンのメッセージ。12巻はヤマアラシ、ウサギ、アルマジロ、オポッサムなどを扱う。「オポッサムは根っからの不戦主義者だ。抵抗しないのが信条であり、敵にはいつも、ぐにゃぐにゃの死体みたいに力を抜いてしまう」(本書より)