内容説明
長崎県の孤島波手島。明治の教会が残る無人の島で、女たちが火に焼かれて死んだ。宗教的理由による集団自殺か、はたまた。事件性を疑う私立探偵に乞われ、桜井京介は現地へ向かう。その頃、蒼はカルト教団に入信したまま戻らぬ友人を救出しようとしていた。ふたりに迫る悪意の罠。狂気の炎が再び空を焦がすとき、京介は蒼を救えるのか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ソラ
37
ノベルス版でも購入していたけれども、文庫も購入。今回は建築探偵というよりかは宗教を取り扱った作品。いつもの3人だけでなく輪王寺さんもこのシリーズの中核に加わってきた印象。2013/09/08
coco夏ko10角
18
建築探偵シリーズ16冊目。「こ、この感じもしや…?」と思ったらやはりでしたか。短編のあの人や長編のあの人が。こういうのはシリーズならではな感じでいいね。この男のことは好きじゃないけど、なんらかの決着が必要かもだし。そして京介と蒼の信頼がすごい。2017/12/29
絳楸蘭
12
長崎、キリシタン、集団自殺というキーワードにもっとオドロオドロしい話になるのかと思ったが、そうじゃなかった。深春がいない中、それぞれ違う事件に巻き込まれていく蒼と京介。お互いにしか目がいかないのに、肝心なときに意識がズレてるってどういうことよ〜。もうちょっとラブラブっぷりを深めなさいよね(ちと違う…笑)残り3冊で完結するというので、最後まで楽しみに待ちたい。2013/10/14
瀧ながれ
11
女子の交流のしかたとか、信仰による集団とか、あんまり得意じゃない描写が続いて、前半はぐったり読んでました。でも「そうだったのか!よく気づいてくれた、京介」と拍手したくなる、スリリングなラストシーンです。いっしょに行動しなくても、歴史と信頼でつながる桜井京介と蒼の絆が嬉しいです。彼らなら大丈夫でしょう♪2013/12/14
ふぃえ
7
建築探偵シリーズ12。京介と蒼、別ルートで、カルト宗教に接触することになります。入信した友人を救い出そうとした蒼が逆に捕まってしまい大ピンチ。信者たちの大量死は、集団自殺なのか殺人なのか、そこのところはうやむやになってしまったような気がします。すごく面白いわけではないけれど、京介&蒼が好きなので、引き続き読みます。2023/10/22