講談社現代新書<br> チューリングの哲学 人工知能と人間機械論

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講談社現代新書
チューリングの哲学 人工知能と人間機械論

  • 著者名:高橋昌一郎【著】
  • 価格 ¥1,210(本体¥1,100)
  • 講談社(2026/09発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065453186

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内容説明

「機械は考える!」「人間は機械だ!」
世界を大きく変えた「人工(A)知能(I)の父」
天才数学者アラン・チューリングの生涯と思考

ナチスの暗号「エニグマ」を解読
世界で最初にコンピュータを開発
栄誉なく迎えた41歳での「謎の死」

AI時代の到来を70年以上前に予見した
天才数学者の偉業と苦悩

<本書の内容>
第1章  異端の天才児
――アランが来たら、僕の生活がメチャメチャにされる!
第2章  運命の初恋
――アランは天才だ!
第3章  量子力学と数学の危機
――コンピュータの基本概念は、チューリングによるものです!
第4章  チューリング・マシン
――誰からも指導されず、まったく独自に研究してきました!
第5章  天才たちの激論
――あなたの言いたいことはわかりました!
――私に言いたいことなどはない!
第6章  エニグマ解読とコンピュータ
――常に第一の原理から出発して立ち向かう力が感じられた!
第7章  機械は考える!
――機械が意識を持つはずないと聞いて、機械が怒り出したら、
機械は意識を持っていると判断するね!
終 章 チューリングの死の謎
――暗号解読のおかげで生き延びたすべての人々を代表して、
チューリング氏に深く謝罪します!

<本文より>
チューリングは、人間が幼児期から学習するのと同じように、機械も学習することが可能だと考えていた。そうなれば、機械が「おもしろいこと」を言うようになるかもしれない。
ニューマンは、「チューリングは、将来、ご婦人方が計算機械を持って公園に散歩に出かけて、お互いに『今朝は、私の可愛らしい計算機械がこんなおもしろいことを言いましたの』という会話を交わすようになる、という話をするのが好きでした」と述べている。
つまり、チューリングは「計算機械」がスマートフォン・サイズの持ち運び可能な形態になって、まるで生成AIがおもしろいことを言うような未来を想定していたわけである!
――「第7章 機械は考える!」より

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

135
特定分野では優秀だが他は全くダメな者ほど扱いにくい生徒はいない。歴史に名を残す天才とくれば尚更だが、そんなの関係ねぇと我が道を驀進する若きチューリングの青春が鮮烈だ。同性愛の自覚もあって孤独を深めながら数学を深く探究し、学習し考える機械というAIの根本となる概念を世界で初めて編み出した。彼の能力なくしてドイツ軍の暗号機エニグマの解読はなかったが、ソ連に発明を奪われるのを恐れたチャーチルが破壊してしまったため英国はコンピューターで後れをとった。歴史を変えるほど創造でも、生かす機会がなければ意味はない典型か。2026/10/19

逆丸カツハ

38
旅先で新刊に飛びつく。哲学よりも伝記より。チューリングの青春はシャノンやノイマンとは違う清々しさがある。青春から国家機密への関与、謎の死、その後の情報技術時代の到来、すごい人生だなぁ…。2026/09/19

KAN

11
ノイマン型コンピュータが情報社会の原点を産み、チューリングマシンが機械による計算可能性を示した。ノイマン、チューリングの天才二人が現代の情報化社会を産み出す基礎的な貢献をした。米・英の軍事面で先の大戦における重要な役割も果たしているところも似ている二人だが、現代ではAIの分野における開発者がそこに該当するのだろうか、そんなことを考えながら読んだ。AI研究・開発者たちは当然ノイマンやチューリングを知ってはいるだろうが、その生きざまを通して将来の何を見つめているのだろう。国・世界との在り方を考えさせられた。2026/11/06

シタン

9
エニグマの説明がおかしいのではないかな。(1)違う文字を同じ文字に割り当てているローターがある(順列/全単射になっていない)。(2)ローターの回転が説明されていないので、「3つ重ねている意味は?」となる。(3)反射板が省略されてるので、実際の変換とは異なるし、同じ機械で復号ができることがわからない。 おや?と思って本書を置いてエニグマについて調べはじめたら、そっちの方に夢中になってしまったw  もしアルファベットが27文字だったら、どうなっていたのだろう。2026/10/24

茶幸才斎

6
英国の数学者、アラン・チューリングの短くも数奇な生涯、そしてコンピューターの原点チューリング・マシン、エニグマ暗号解読機、機械の思考を捉えるチューリング・テストなどの業績を解説した本。チューリング・マシンが単に汎用演算機械モデルというだけでなく、ゲーデル不完全性定理と同様に、数学体系の無矛盾性を数学によっては証明できないことを証明する概念的枠組みだったことを初めて知った。あるいはチューリング・マシンは、他者の研究動向に無関心な独立独歩の天才数学者である彼自身の思考原理の投影として発見されたのかもしれない。2026/10/20

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