出版社内容情報
場所の全体を引き受けて、まるごとそれが詩の生起しうる場となるようにしなければならないのである。発話はそこでは、(・・・)切実に不可避的に発せられたという事実性のほうが、いわば真実への権利を有している。そしてその真実が詩なのだ。
(第10章 詩と/の場所)
「哲学マニアの総決算として、(・・・)私自身の詩的歴程をも振り返りながら、「詩と哲学のあいだ」という副題をもつような一冊の本を書くこと」(序章)。ハイデガー、シャール、ツェランの深淵から、ニーチェを読む朔太郎、現代詩とポストモダンの思想まで。渾身の、詩論のライフワーク。
野村喜和夫[ノムラキワオ]
著・文・その他
内容説明
ハイデガー、シャール、ツェランの深淵から、ニーチェを読む朔太郎、隠喩をめぐる諸問題、そして自身の詩的歴程まで。現代詩とポストモダンの交差をもくろみ、場を切り拓いてきた詩人が、総決算を果たすべく「詩と哲学のあいだ」を思索する。渾身の、詩論のライフワーク。
目次
スフィンクスの方へ
ハイデガー/シャール/ツェラン
ランボーとilyaと他者と
ニーチェを読む朔太郎
西脇詩学、井筒哲学
日本現代詩とポストモダンの思想
詩と/の場所
そして隠喩の問題に辿り着く
著者等紹介
野村喜和夫[ノムラキワオ]
1951年埼玉県生まれ。早稲田大学文学部卒。批評、小説、翻訳、比較詩学研究なども手がける。詩集に『特性のない陽のもとに』(思潮社、歴程新鋭賞)、『風の配分』(水声社、高見順賞)、『ニューインスピレーション』(書肆山田、現代詩花椿賞)、『ヌードな日』(思潮社、藤村記念歴程賞)、『難解な自転車』(書肆山田、藤村記念歴程賞)など、評論に『移動と律動と眩暈と』(書肆山田、鮎川信夫賞)、『萩原朔太郎』(中央公論新社、鮎川信夫賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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