内容説明
現代の生きづらさを語り合った4年間の記録
オードリーの若林正恭さんがもっとも話したい相手は、哲学者の國分功一郎さんだった。
「目的と手段」の社会は終わりつつある?
資本主義の魔物に、どう立ち向かえばいい?
現代で「快適」を求めるには、勇気が必要?
二人が語り合った、現代への違和感のすべて。
【目次】
まえがき──どういうわけだか分からないが人間的な精神の仕組みに抗うことになってしまい…… 國分功一郎
1 真犯人を捜して生きている
2 目的もなく遊び続けろ
3 ビッグモーター化する世界の中で
4 やっとみんな疲れてきた
5 ネオリベの帳を越えて
あとがき 若林正恭
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
venturingbeyond
51
業界は異なるものの、ベストセラーを連発するお二人の対談をまとめた一冊。新自由主義というワーディングで語られる時代の閉塞だが、対談にも出てくるM.ヴェーバーが指摘する通り、近代の本質は絶えざる合理化の過程であり、目的-手段連関の中で人が主体性を失い、道具化・手段化されて磨り減っていくという本書のテーマは、「鉄の檻」を繰り返し批判してきた(政治&社会)哲学の王道と言えるもの。こうした知見の蓄積が、若林さんに代表される市井の人々の肌感覚での疑問や違和感に対して、批判の理路を示すものとなっている。2026/10/17
逆丸カツハ
26
オードリー若林と國分功一郎の対談。健全な精神と良心の対話という感。世は乱世の様相を呈しているが、この雰囲気が広がっていけばいいなぁ。2026/11/03
やまねっと
24
オードリー若林の疑問を優しく返答する國分さんに好意を持った。文學界で年1回くらいで載っていた対談を纏めたもの。若林が重圧に押し潰されそうなった時に奥さんの言葉がとても良い道標になっているので結婚して良かったなと思った。なかなかこんな奥さんおらんでって思った。 國分さんの本を読みたくなったので、早めに買って読んでみたいと思った。哲学は難しいが、この人の本ならわかりやすいのではと推察している。そんな哲学っぽいところを若林の著書「青天」で問答しているところもあったのでこの本で興味を持った人は読んでみて欲しい。2026/10/23
たっきー
13
哲学者である國分氏とお笑い芸人である若林氏との対談。若林氏が大学院生に家庭教師をしてもらい、そこから哲学にも興味をもつことになったというのが面白いなと思った。「ネオリベの大きな枠組みの中で、外からの刺激や風穴を開ける針が入ってこないと、その中で地獄の回し車が始まっちゃう。だから、(略)知識は大事ですよね」。自分の狭い世界の限られた知識だけでやっていくと、その体制を作っている人にとっては思うツボ(カルト宗教はそれをさらに極端にして外側の世界はないと思わせるもの)で、とても危険。2026/11/02
悠木
12
本書で語られている中核的な内容は同じテーマだが、時間を空けた対談を繰り返すごとに二人の思索が深まっているのがよく分かる。設定された目的・手段に全てが覆われてしまっている状態から抜け出す必要性というのは、三宅香帆が「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」で指摘していた半身で生きるに通じると思った。対談なので読みやすい分内容が流れてしまいがちだが、じっくりと読みたい充実した内容だった。「暇と退屈の倫理学」の増補新版があることを本書で知り、早速読んだが、そちらも素晴らしい内容だった。2026/10/11




