内容説明
人生で間に合ったことと、
間に合わなかったこと、どちらが多いだろう。
大切な人との別れと自分自身の心の解放を描いた
本屋大賞受賞作家の感動作!
寂れた町にある、家族葬専門の葬儀社「芥子実庵」。大切な人を亡くし後悔や痛みを抱えながらも、「いつか」がいつ来てもよいように、「今」を生きようとする人々を力強く描き出した希望の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ユメ
23
【PR】家族葬専門の葬儀社「芥子実庵」を舞台にした連作短編集。作中、弟が急逝した登場人物による「ぼくたちはあまりにも、明日に任せすぎている」という印象深い台詞が出てくる。この言葉が本当に心に刺さった。いつか別れが訪れることは誰にも避けられないけれど、人間は故人との記憶を受け継いでゆくことができる生き物だ。遺される側、遺してゆく側、どちらになったとしても、繋がれてゆく記憶が少しでも美しいものとなるよう、明日ではなく、今日この瞬間をよりよく生きようと努めたい。そんな大切なことを教えてくれた物語だった。2026/09/02
よっち
23
地方都市の寂れた町の家族葬専門葬儀社を舞台に、それぞれの視点や事情から死を見つめることで、自分らしく生きる葛藤と決意を力強く描き出す連作短編集。仕事のやりがいと結婚の間で揺れ動く中で、親友の自死の知らせを受けた葬祭ディレクター、元夫の恋人の葬儀を手伝うことになった花屋、苦い過去の記憶を呼び起こす男に再会した葬儀社の新人社員、夫との関係に悩む中、元恋人の訃報を受け取った主婦。自分にとって大切なものを理解できない相手と簡単ではない部分もあって、様々な想いを受け止めて答えを出した彼女たちを応援したくなりました。2026/09/02
RRR@読書中毒
14
葬儀会社「芥子実庵」に働いている従業員と、そこで葬儀を執り行うことで様々なドラマが繰り広げられる、という連作集。死を真摯に扱った連作集で、一話一話、ぐっと心に届く作品であると言えよう。死を悼むことについて、様々な思いが人物たちの胸に飛来し、それを温かな眼差しで従業員たちは今日も執り行っている。僕はこういう深く考えさせられる作風はとても好みで、読みながら自分の立場だったら、とつい考えてしまう。深い余韻が、僕の胸を優しく包むのだったーー。2026/09/30
時代
6
葬儀社に勤めることってそんなに世間体が悪いのだろうか?いや、然もありなんなんだろうな。なんかやな奴ばっかりでしんどいですわ。思い込みや偏った価値観。古い考えや一方的な束縛。そんなこんなでまたしてもどっぷりと沈み込んでこのヤローと思いながら読みました○2026/09/29
anri0912
5
生と死は始まりと終わりであって 生きるものの理でもある。 始まれば終わるというのは分かっているけれど、私も死が怖い。 大切な人との別れがとてつもなく怖い。 死を感じる時、自分の生を強く感じる。 死を思う時、命とは…と、より強く生きることを思う。 まさに表裏一体。 今の私に本書は物凄く染みた。 苦しんでもがいても、弱くても 何かを掴もうと頑張っていたら絶対に残るものはある。 ぐっときた。2026/09/11




