内容説明
扉を開いた瞬間、二人の生死が確定するーー
「究極の選択」の物語(ミステリ)
21世紀本格の絶望。
ーー島田荘司
この書を先んじて推薦できることを至福に思う。「いいから、読みなさい」
ーー竹本健治
SF設定でない、現実世界の事件だからこそ真価を発揮する ”この”トリック、”この”動機――そして、このラスト。
ーー法月綸太郎
どんでん返しの果てに密室の扉が開く。そこに潜んでいた猫とは?
――麻耶雄嵩
災害映画(ディザスタームービー)のような危機と「密室」の混合。猛毒にご注意を。
ーー佐藤究
この密室を忘れられない。観測とは決断だと教えてくれたから。
ーー河村拓哉
ミステリとは――
生死を確定させる小説である。
腎臓移植用のドナーとして生育された少女、土砂崩れで孤立した研究所、硫化水素が充満する死の空間(デッドゾーン)、連続殺人。
突入か、静観か。密室の扉を開くと、二人の生死が決まる。
結末を、”観測”せよ。
【担当編集コメント】
読んだ後に世界の見え方が変わる。編集者として、そういう本をつくりたいと思ってきました。新鋭・麻根重次がやってくれました。読む前の自分には戻れないーー至高の読書体験。「生」も「死」もすべては「密室」のなかに。さあ、“観測”をはじめましょう。
――亥(「メフィスト」編集長)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
geshi
30
講談社編集部の『方舟』二匹目の泥鰌狙いが透けて見えるなぁ。密室の扉を開けると中にいる二人の生死が決まってしまう「シュレディンガーの密室」状況は読者を引っ張る力があり、二者択一を迫られる中で殺人事件まで起こって心理的な重圧がとんどん積み重なっていく。殺人事件が選択にも影響を与え状況が変化していくプロットはよく考えられていると思う。ガッカリしたは密室殺人のトリックが「これいる?」という代物なこと。命の価値の反転やフーダニットの詰めなど、ちゃんと整っているぶんオチの弱さが露呈している。2026/08/30
ゲンタ
30
メフィストにて連載を読了してるので登録のみです2026/08/01
君塚
27
献本プレゼントのプルーフ本。いや面白かった。いいもん読んだ。生命に関するシビアな話を扱いながらキャッチーな設定とライトな文章でそこまで重くなりすぎず、っていうのは「一次元の挿し木」的なラインで受ける可能性があるのかなぁぐらいの途中までの感想だったけれど、それだけの作品ではなかった。ギミックはこんなもんかって感じだったし、大層なタイトルも若干滑ってるんじゃないか(失礼)と思っていた。終盤までは。強引に感じるロジックもあった気がしつつ、それも含めて力作。最後まで読む価値がある。2026/07/13
いちろく
23
著者が、作品が、違えば別モノとして各々を楽しめばよいのかもしれないけれど、自然災害で研究所や病院が閉じ込められてクローズドサークルのような展開になるネタは……お腹一杯。おまけに丁寧に電波の入りにくい場所という設定だけれど、スターリンクのサービスが当たり前の現代が舞台の新刊ではスマホが通じないはもう通用し難いネタですよね? ミステリ作家の皆さんは今後どの様な手で連絡がとれないクローズドな環境をつくるのでしょ? タイトルに惹かれて手にとった作品でしたが、最後の構成までタイトルを意識した内容なのが見透けて……。2026/09/29
烏山ちとせ
22
準決勝進出の県代表本。…と思ったら同じ作者の別の本だった。また買わねばならない。新人作家はこういう間抜けによって支えられているのだ。この文化がまだまだ続けばいいと心から思うよ。 山奥の遺伝子研究棟で崖崩れが起き、妹を含め2名が室内に取り残される。硫化水素が流れ込む状況なので突入できず生死も不明。内在者の一人をドナー利用しようとする一派が突入を急かす中、妹を生かすため兄は生存証明か突入方法を考えねばならない…。 多くの人は最後驚かされるのかもしれませんね。 ただ言わせてくれ、それならあの言葉はおかしいだろと2026/09/09




