内容説明
平静な心をもって万事を眺めよ.人間の感覚や恋愛から,天体の運行,生命の起源,文明の興亡,雷・地震・噴火までもが説明される叙事詩は,疫病による惨禍で幕を閉じる.エピクロスの哲学を後世に伝え,近代科学に絶大な影響を及ぼした無二の古典,待望の新訳.下には第四巻から第六巻までを収録.訳者渾身の解説つき.(全二冊)
目次
凡 例
第四巻
序 詞
シムラークラの存在と本性
感覚について
生命維持に関わる他の機能
恋愛と性
第五巻
序 詞
われわれの世界
天 体
生命の起源
文明の発展
第六巻
序 詞
気象現象
地水現象
疫 病
訳 注
解 説
総目次
事項索引・固有名索引
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
47
世界はミクロ物質である原子と気によって成り立っているとして事象を考察した科学詩。それによると架空の生き物が存在しない事が明白であり、自然現象は神による人間への天罰や恵みではなく、事象の変化が組み合わさる事によって引き起こされるという論じる語りは科学的だ。特に天体の動きについての考察はガリレオ以前よりも地動説への道筋を捉えている人が居た事に驚くばかり。そして情欲による愛はその赤裸々な描写に顔を赤らめるものの賢者タイムへのツッコミが冴え冴えとしていて余りの切れ味に噴くしかない。だが終盤の容赦ない疫病は無情だ。2026/08/06
塩崎ツトム
14
世界はミクロな原子たちの流動によって生まれ、維持され、やがて崩壊していく。生き物の起源、雷はゼウスの怒りではなくてそんな原子(現代は電子だと知る)の為せるわざである。粒子の循環に身を委ね、あたかも森田療法的な「あるがまま」に生きることが、エピクレス派の志した「快楽主義」の真理?2026/08/08
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