内容説明
ホブソン家の風変わりな父は、国家と家族の歴史を編み直しながら、「囚人のジレンマ」という人類最大のパラドクスに直面する。現代アメリカ文学最重要作家による、想像力と希望に満ちた傑作長篇。
パワーズはあなたを裏切らない。──円城塔
小説の悦びに満ちた傑作。──柴田元幸
ホブソン家の父、原因不明の病を患うエディ・シニアは、四人の子どもたちに奇妙な謎を投げかけながら、架空の街〈ホブズタウン〉の世界に入り浸る。
彼はその街こそが、人類を救うと信じていた??。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
62
昨日の日記に「知的に際立ち、感性も人一倍鋭い家族の目には見えない火花の散る、丁々発止の言葉と論理と感情の交錯がえぐい。吾輩のような凡俗には想像も付かない世界だ。 雲上人の白刃の舞か。」などと呟いたけど、やはりさすがのパワーズの世界だ。感想より早速下巻へ。2026/04/24
メセニ
18
文庫版にて再読。目を惹くショッキングピンクと二段組レイアウトだったハードカバー版がもはや懐かしい。パワーズの初期作が文庫で読める嬉しさ。新しい装丁(今回のカバー装画好きやで)と上下巻に別れたことで本としての印象は変わるけど、読み始めると紛れもなくあのホブソン家の人たちがそこにいて安心する。謎の病を患った父ちゃんをはじめ、ジレンマを抱えた家族の面々が争いつつも、それでも互いに気遣い合う。その不器用な様子がなんだか無性に好きなのだ。とにかく下巻へ。2026/03/10
スミス市松
17
再読。改めて読めば、この家族小説は前作に比べればスケールとしては小さいかもしれない。しかし、この小説をこの作家の最高傑作と思った自分の当時の感覚を大切にしたい。2026/06/06
Ryo0809
4
1988年のアメリカ作品。何やら一癖ありそうなホブソン家6人の物語。原因不明の病にありながら家庭内で存在感を示す父を中心に、母親と四人の子供たちの心象風景をそれぞれに描く。途中、ウイジャ・ボードと呼ばれる精霊のお告げを聴くゲームが登場したり、タイプライターで2行だけ記述して遊ぶ姉妹のやりとりなど、家庭内での様子が面白い。ウォルト・ディズニーの第二次世界大戦への協力や、作品に二人の日系人の存在があったことも、興味深い。これらの挿話が作品としてどのようにまとまってゆくのか、下巻も楽しみである。2026/03/14
teddy11015544
3
題名につられて衝動買いをしてしまいました。多義的でなかなか難しい本ですね。2026/05/11




